もっと楽しくPTAの広報紙を作るには? その3 なくても困らないものだから、自分が楽しくなくちゃ意味がない

 「PTA広報紙は一度も読んだことがない」

「無駄」
「費用対効果が釣り合わない」
「学校のホームページで十分」
「なくても困らない」

 ネット上では、PTAの広報紙に対して上記のような意見が多々見られます。

 その一方で、「全国小・中学校PTA広報紙コンクール表彰」なるものが行われているようです。

PTA広報紙の持つ目的・使命・記事・編集・レイアウト・見出しなどの評価が総合的に優れていた小学校22校、中学校22校の計44校の広報紙作品が受賞の栄誉に輝きました。


http://www.nippon-pta.or.jp/jigyou/rkra7f0000000f84.html

 保護者(PTA会員)達の本音と、「もっとPTAを盛り上げよう!」という人々の「使命」の間に、大きな溝を感じるのは私だけでしょうか。
 「PTA広報紙の持つ使命」っていったい……?


 そもそも「理想のPTA広報紙」「正しいPTA広報紙」というものは存在するのでしょうか。
 たとえコンクールで表彰された広報紙でも、その学校の保護者達がほとんど読んでいなければ役に立っておらず、「使命」は果たしていません。

 PTAの広報委員になった身の上では、毎月我が家の家計から支払っているPTA会費を使って、ギャラなしで時間を拘束されて広報紙を作っているわけです。
 そのうえ、広報紙を受け取った保護者から「無駄」と思われている可能性もあります。
 だったら、せめて自分だけでも楽しくなくては、もったいない!

 おそらく毎年4~5月には、「先輩広報委員」「ベテラン広報委員」から「PTA広報紙はかくあるべし!」という引き継ぎがあちこちの学校で行われているでしょう。
 ただ、過去と同じように作業をする必要はありません。
その1 ワークフローを全員で確認しよう」で紹介した作業以外は、基本的に行わなくてもPTAの広報紙は作れます。
 作業は整理して、予算をフルに使ってできるだけ楽に、おもしろおかしく作ればいいのです。デザインは外注すればいいし、誤字脱字があっても責任を取らされるわけではないから神経質になる必要はないし、二つ折りもお金を出せば業者がやります。

 企業の広報は、クリエイティブ系に分類されています。
 だったらPTAの広報も各委員のクリエイティビティを発揮させて、楽しくて刺激的な仕事に変えていくことはできるはず。
 自分たちでお金と労力を出しているのだから、「やらされた感」「押しつけられた感」を減らして、悪くはなかった経験に変えたいですよね。

 クリエイティビティは、日々の生活にちょっとずつ含まれています。
 例えば、お弁当作り。
 食べる人のこと、天気、旬を考えて、具材を調理し、箱に詰めるのは、クリエイティビティに富んだ作業です。
 服をコーディネートする、季節に合わせて部屋のファブリックを取り換える、年齢と顔立ちに合ったメイクをする……すべてのその人のクリエイティビティが発揮されています。
 それを紙の上に表現するのがPTAの広報紙ではないでしょうか。


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