紙媒体(エディトリアル、グラフィック)とWeb媒体ではここが違う!

  紙媒体とは、いわゆる印刷物のことです。本をデザインすることはエディトリアルデザイン、ポスターなどをデザインすることはグラフィックと呼ばれています。

 Web媒体はインターネットでやり取りした情報をデバイス(端末)に表示させるもので、デバイスについては現在はスマートフォン(スマホ)が中心です。

 紙媒体とWeb媒体では、デザインや画像の仕上げなどが異なるので、まとめてみました。

■原色

●紙媒体

 CMYKの4原色で、CMYKとはシアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、墨(黒)。
 CMYKそれぞれのインクを混ぜて、多くの色を作り出します。絵具を混ぜたときと同様に、インクを混ぜれば混ぜるほど、暗い色になります。

 紙の種類(厚さ、色、質感など)や加工によって、色の出方が大きく変わります。文字がメインの場合(文庫や新書など)は、黄色味のある用紙がよく使われます。



●Web媒体

 RGBは光の3原色で、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)。
 スマホからテレビ、パソコンなど、画面を発光させるものはすべて、RGBです。混ぜれば混ぜるほど、暗い色になります。そして、ディスプレイによって色味が大きく異なります。



■サイズ

●紙媒体

 A4、B4などのようにサイズが規定されていて、当たり前の話ではありますが、サイズは固定されています。
グラフィック 印刷用紙のサイズ一覧より



●Web媒体

 ディスプレイによってデザインが変化します。

 このサイトはパソコンでは以下のように表示されます。

パソコンでの表示
 スマホでは、次のようになります。
スマホでの表示


■画像解像度 

※解像度とは点の密集度

●紙媒体

 必要な画像解像度はカラー印刷に350dpi(dots per inch)で、グレースケール印刷は600dpi、モノクロ印刷は1200dpiが目安となります。 
 グレースケールでは、白から黒まで256の階調(段階)をグラデーションで表現します。

●Web媒体

 Webで使用する画像は72pixel/inchが目安で、解像度が高くなり過ぎると処理速度が遅くなる(重い)傾向があります。
gif:色数が256色でアニメーションやロゴなどに適している
jpg:ファイルサイズが小さい
png:背景を透過できるがファイルサイズが大きい

■フォント(書体)

●紙媒体

 固定されています。

●Web媒体

 端末によって表示されるフォントが変化することがあります。これを防ぐには、画像化するか、Webフォントを使用します。
 Webフォントについては、詳しくは以下のサイトを参照してください。

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