子どもの作文アレルギーを「減感作療法」で治す
「作文」と聞いただけで「ヤダ!」と反応する子ども。
作文に取り組むだけであくびを多発し、目がうつろになる子ども。
もはや作文アレルギーです。
こうした子どもたちに対して最初に行うのが、作文の「減感作療法」。
「ヤダ!」と反応が起こらないレベルの非常に簡単な短文から始め、徐々に作文のレベルを上げていくことで、作文に対する過敏な反応を減らすわけです。
余談ですが、本来の「減感作療法」について。
アトピー性皮膚炎をはじめ、アレルギー症状の治療では、一昔前までは血液検査を受けて「陽性」と結果が出た食べ物については、一切口にしないように医師から指導されていたはずです。
しかし、ここ10年ほどは「経口免疫寛容」の研究が進み、治療方針もガラリと変わりました。
経口免疫寛容とは、血液検査では陽性でも、口で食べていて体にとって栄養になるものだったらアレルギー症状が起こらないという現象。
言い換えると、赤ちゃんの頃に受けた血液検査で鶏卵に陽性という結果が出てしまったばかりに、長年にわたって鶏卵を食べさせないでいると、経口免疫寛容が起こらず、本格的な(?)アレルギーになってしまうわけです。
たんぱく質が豊富な食品に陽性が出てしまった子どもについては、除去食が多すぎて栄養が偏り、発育不良になっていろいろな病気にかかりやすくなってしまうという悪影響が出ています。
減感作療法とは、私たちの体にとって安全な範囲内で、少しずつアレルギーの原因物質を体内に入れて、過敏な反応を減らしましょうという治療法。
原因物質を排除するのではなく、無理の範囲で積極的に受け入れることで、日常生活を過ごしやすくするわけです。
まさに寛容の精神。
私は健康情報を扱う編集者として、原因物質を除去しようとがんばり過ぎて、日常生活が送りにくくなる状況を重く受け止めていました。
そして今では、子育てする親として、作文アレルギーを重く受け止めています(「経口免疫寛容」の情報も、もちろん、今後もさまざまな媒体で発信していきます!)。
「作文が苦手なら、教えるのも大変だし、ひとまずほうっておこう」という周囲の大人の態度が、本格的な作文アレルギーを招く危険があるわけです。
私は反省している大人です。
これまでブログで、2020年度から始まる大学入学希望者学力評価テスト(仮称)や公立中高一貫校の適性検査で、記述が重視されるようになると書いてきました。
これらはいわば後追いです。
記述問題は専門学校や企業の試験の中にすでに組み込まれています。
私が編集者を辞めた後で進もうと思った鍼灸師になるための専門学校。
知人が進んだ看護学校。
どちらも入学試験に作文があるのです。
どんな進路を選択するつもりでも、作文技術は身に着けておいたほうがいいといえます。
作文技術がないばかりに非寛容になり、子どもの進路が狭められてしまうからです。
ただ、これまで小学校の国語学習でも教科書やドリル、プリントで作文技術は教えられてきたわけです。
しかし、昨日、ウチの息子は「習ったことを全部忘れた」と話しました。
息子の言葉を聞いて、ガックリ。
アレルギーと同様、個人差が非常に大きいと思うのですが、これまでの国語学習では「経口免疫寛容」のような現象がウチの息子には起こらなかったわけです。
とはいえ、作文は子どもたちの脳というか、これからの進路にとって必要なものなので、アレルギー症状を起こさないように、注意深く、減感作療法的に教えていくつもりです。
作文ワークシートも、息子の「習ったことを全部忘れた」を受けて、さらに簡単な形に改良しました。
私はこれからどれだけワークシートを作るのやら……
ただ、ウチの息子と似ている子どもたちがいたら、伝えたいのです。
「嫌!と過敏に反応しない範囲内で、作文をやってみようよ。勉強が不得意でも、進路は広がるよ。読めない・書けないという障害があっても、IT機器が発達したから作文ができるチャンスはある。できるところから始めてみよう!」
そしてウチの息子と似た子どもを持つ人にも、私とたとえ会うこともなくてもどこか遠くで一緒に、作文に
取り組んでもらえたらうれしいですね。
前のブログに書きましたが、成人してからも脳が変容すると研究でわかっているのです。
作文に取り組むだけであくびを多発し、目がうつろになる子ども。
もはや作文アレルギーです。
こうした子どもたちに対して最初に行うのが、作文の「減感作療法」。
「ヤダ!」と反応が起こらないレベルの非常に簡単な短文から始め、徐々に作文のレベルを上げていくことで、作文に対する過敏な反応を減らすわけです。
余談ですが、本来の「減感作療法」について。
アトピー性皮膚炎をはじめ、アレルギー症状の治療では、一昔前までは血液検査を受けて「陽性」と結果が出た食べ物については、一切口にしないように医師から指導されていたはずです。
しかし、ここ10年ほどは「経口免疫寛容」の研究が進み、治療方針もガラリと変わりました。
経口免疫寛容とは、血液検査では陽性でも、口で食べていて体にとって栄養になるものだったらアレルギー症状が起こらないという現象。
言い換えると、赤ちゃんの頃に受けた血液検査で鶏卵に陽性という結果が出てしまったばかりに、長年にわたって鶏卵を食べさせないでいると、経口免疫寛容が起こらず、本格的な(?)アレルギーになってしまうわけです。
たんぱく質が豊富な食品に陽性が出てしまった子どもについては、除去食が多すぎて栄養が偏り、発育不良になっていろいろな病気にかかりやすくなってしまうという悪影響が出ています。
減感作療法とは、私たちの体にとって安全な範囲内で、少しずつアレルギーの原因物質を体内に入れて、過敏な反応を減らしましょうという治療法。
原因物質を排除するのではなく、無理の範囲で積極的に受け入れることで、日常生活を過ごしやすくするわけです。
まさに寛容の精神。
私は健康情報を扱う編集者として、原因物質を除去しようとがんばり過ぎて、日常生活が送りにくくなる状況を重く受け止めていました。
そして今では、子育てする親として、作文アレルギーを重く受け止めています(「経口免疫寛容」の情報も、もちろん、今後もさまざまな媒体で発信していきます!)。
「作文が苦手なら、教えるのも大変だし、ひとまずほうっておこう」という周囲の大人の態度が、本格的な作文アレルギーを招く危険があるわけです。
私は反省している大人です。
これまでブログで、2020年度から始まる大学入学希望者学力評価テスト(仮称)や公立中高一貫校の適性検査で、記述が重視されるようになると書いてきました。
これらはいわば後追いです。
記述問題は専門学校や企業の試験の中にすでに組み込まれています。
私が編集者を辞めた後で進もうと思った鍼灸師になるための専門学校。
知人が進んだ看護学校。
どちらも入学試験に作文があるのです。
どんな進路を選択するつもりでも、作文技術は身に着けておいたほうがいいといえます。
作文技術がないばかりに非寛容になり、子どもの進路が狭められてしまうからです。
ただ、これまで小学校の国語学習でも教科書やドリル、プリントで作文技術は教えられてきたわけです。
しかし、昨日、ウチの息子は「習ったことを全部忘れた」と話しました。
息子の言葉を聞いて、ガックリ。
アレルギーと同様、個人差が非常に大きいと思うのですが、これまでの国語学習では「経口免疫寛容」のような現象がウチの息子には起こらなかったわけです。
とはいえ、作文は子どもたちの脳というか、これからの進路にとって必要なものなので、アレルギー症状を起こさないように、注意深く、減感作療法的に教えていくつもりです。
作文ワークシートも、息子の「習ったことを全部忘れた」を受けて、さらに簡単な形に改良しました。
私はこれからどれだけワークシートを作るのやら……
ただ、ウチの息子と似ている子どもたちがいたら、伝えたいのです。
「嫌!と過敏に反応しない範囲内で、作文をやってみようよ。勉強が不得意でも、進路は広がるよ。読めない・書けないという障害があっても、IT機器が発達したから作文ができるチャンスはある。できるところから始めてみよう!」
そしてウチの息子と似た子どもを持つ人にも、私とたとえ会うこともなくてもどこか遠くで一緒に、作文に
取り組んでもらえたらうれしいですね。
前のブログに書きましたが、成人してからも脳が変容すると研究でわかっているのです。
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寛容に変容できるように! |
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