文章を書きたくない、あるいは書けない子どもには算数で教えるのが早道

どんな要素から、何を考え、どんな結果を導き出したのか。

 これが現代文では重要なはずなのに、そこを詰めずに形式だけを教えても意味がないのではないでしょうか。
 それから、引用の形式をくどくど教える以前に、どうして勝手に他人の文章を引用してはいけないのか、他人の意見や考えをさも自分が思いついたように書いてはダメなのはなぜかを、子どもたちにじっくりと考えさせてほしいところです。

 今は簡単にコピペができる時代。

 だからといってコピペしまくると信用を失うし、場合によっては訴えられます。

 以前、ニュースで、友達の家から女子中学生が1000万円を盗んだ事件が紹介されていました。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018041600471&g=soc

 女子中学生も盗みはダメだと知っていたはずですが、現金を見てしまうと盗んでしまっているわけで、さらには同級生に数十万円単位で配るという行為にまで及んでいます。
 この事件で私が思ったのは、子どもに「ダメ」というだけでは足りなくて、「なぜいけないのか」をじっくりと考えさせなければいけないということ。そしてじっくり考えて自分なりの答えを見つけ、他人に伝えることこそが作文力ではないかという結論を出したのです。

 もともと文章を書くことが苦にならない子どもには、手紙などさまざまな形で自由に書かせていいと思います。国語の教科書どおりに教えても、問題ないでしょう。

 一方、文章を書きたくない、あるいは書けない子どもは、算数のように問題から式を立てて答えを導き出させ、「どうやって式を立てたのか」「なぜその答えが出たのか」を説明させたほうが明快だなと。







 作文力は社会で生き抜くためのスキルにもつながります。情感たっぷりの文章は書けなくても大丈夫です。社会に出てもなんとかなります。
 第一歩として必要なのは、自分の頭でしっかりと考え、社会の常識と照らし合わせ、己の解を導き出すこと。そのための作文力アップには、小学国語よりも算数のほうが役立つと判断しました。

 超文系人間の私も頭を悩ませながら、子どもと一緒に算数の問題を解きながら作文を教えているところです。



■罰としての作文はやめよう
■間違いを直す人である前に読者になろう
■書き手を育てるために具体的に褒めよう
Powered by Blogger.