日本語の文章を理解できない日本人

 作家の橘玲さんと、ネットニュース編集者の中川淳一郎さんの対談が紹介されていました。

世の中は「簡単なこと」ができない人たちで溢れている
https://www.news-postseven.com/archives/20181113_796759.html?DETAIL

 以下、記事からの引用です。



新井紀子さんの『AI vs 教科書が読めない子どもたち』でも、問題文の意味がわからない子どもが出てきます。教育者は、「できない」というのは、問題文を読んで解き方がわからないのだと思っています。それなら、教え方を工夫して解き方がわかるようすればいいわけですが、新井さんが指摘したのは、問題文そのものが読めなくて答えられない子どもたちが3割もいるということで、それでみんなショックを受けた。




 「勝手読み」する子どもたちに『クラナリ』編集人は出会ってきたのですが、このことを改めて文章として目にすると、やっぱり頭を抱えてしまいます。


 何を問われているのかわからないのに、適当に答える。それを繰り返した結果、意味を理解する努力もせずに感情的に反応して、トラブルが絶えない大人に育ってしまうのでしょうね。



『朝日ぎらい』で、本を読まずに堂々と“レビュー”を書くのが不思議というか不気味だったのですが、これはじつは“読まない”のではなく“読めない”んじゃないかと気づきました。




 自分も「きちんと読みなさい」などと子どもたちに伝えてきたのですが、効果はありませんでした。
 そして、そもそも「きちんと読む」がどういう読み方なのか、子どもたちがわかっていないと気づいたときは、とても驚いてしまいました。悩んだ末に、作文というアウトプットをさせながら読ませることにしたのでした。


読めないし、自分で考えられないけど、なにかしないではいられないから、他人の罵詈雑言をひたすらコピペするんじゃないでしょうか。

問題文を読めなかったら、どんな問題も解けるわけがないですよね。

相手の意見を“読まない”のではなく、“読めない”のに批判しているわけですから。



 ポイントは、「自分で考えられないけど、なにかしないではいられない」という、迷惑な積極性ではないでしょうか。
 一つは、承認欲求が異常に強いことから引き起こされていると考えられます。クレーマーにも同じような言動が見られます。文句をつけたり、批判したりするという行為で、自分の存在をアピールするわけですね。

 自分自身に文章読解能力がないということに気づけないのは、周囲はもちろん、本人にとっても不幸なことではないでしょうか。


せめて「自分はわかっていない」ことには気づける大人になってほしい


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