週末の夜更かしや朝寝坊をやめると肥満・気分の落ち込みが防げる!
金曜日は羽目を外して遊んだり、食べたり、飲んだりして夜更かしをし、土曜日と日曜日は朝寝坊をしてゴロゴロと過ごすことが習慣化している人もいるのではないでしょうか。
このように、学業・仕事がある日と休みの日で、寝たり起きたりする時間が変化することを「社会的時差ぼけ(social jet lag)」といいます。
時差ぼけとは、時差が大きい地域へ飛行機などで移動したときに起こる心身の不調です。
しかし、たとえ地域を移動しなくても、寝たり起きたりする時間の差が大きい場合には、体は時差と認識してしまい、時差ぼけが起こるのです。これが社会的時差ぼけ。
社会的時差ぼけの問題は、頭がボーッとしたり体がだるくなったりすることだけではありません。肥満や心臓病、うつなどが引き起こされる危険性が指摘されています。
睡眠パターンが1時間ずれるだけで
悪影響が現れる
2017年6月3~7日に開催された米国睡眠学会で、「週末に夜更かしする人は心疾患を発症する可能性が高まる」という研究結果が、アメリカのアリゾナ大学のグループによって発表されています。
アリゾナ大学のグループは、22~60歳の成人約1,000人を対象に以下の項目などを質問しました。
○平日と休日の睡眠パターン
○睡眠の質
○全般的な健康
その結果、平日と休日の間で睡眠パターンのずれが1時間生じると、心疾患と診断される可能性が11%高まっていました。加えて、健康状態が「よくない」または「まあまあ」と回答する人が28%増えています。また、社会的時差ぼけがひどくなると、気分の落ち込み、眠気、疲労を感じる可能性が高まりました。
収入や教育といった要素も心身の健康に影響を与えます。しかし、今回の研究に関しては、これらの要素を考慮しても社会的時差ぼけによる悪影響は認められたのだそうです。研究グループは、「社会的時差ぼけは慢性化することが多い。どのくらい社会的時差ぼけが続くと健康障害につながるのかは、今後の研究課題だ」と述べていました。
「体内時計」の故障が
肥満や病気を招く
社会的時差ぼけがさまざまな病気を招くのは「体内時計」が狂うためです。
人間には24時間周期でリズムを刻む体内時計が備わっています。体温や血圧、心拍数、ホルモンの分泌などは、体内時計に合わせて変動しています。
本来、人間の体内時計は25時間周期。それを地球の昼夜サイクルに合わせるために、光や食事、睡眠などによって24時間周期に調整しているのです。例えば、朝日を浴びると起きて活動し、日が暮れて暗くなると寝ることで、体内時計は24時間に同調するわけです。
体内時計の研究が進み、薬物治療や栄養学も変わってきました。薬を飲む時間を体内時計に合わせるだけで少量でも高い効果が得られたり、食事時間を体内時計に合わせるだけで食事量を減らさずにやせられたりします。古谷彰子博士(理学)の著書『時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則』では、「何をどれぐらい食べるか」ではなく「いつ食べるか」のほうが肥満への影響が大きいと書かれていました。
逆を言えば、体内時計が狂う社会的時差ぼけによって、薬が効きにくくなったり、食事量が少なくても太ったりするということ。
平日は規則正しい生活を送っていたとしても、週末に夜更かしや朝寝坊をしただけで、体内時計が狂ってしまいます。その結果、学業での成績や仕事の能率が大幅に低下する可能性があります。肥満や重篤な病気を防ぐためにも、週末は夜更かしせず、子どもも大人も早く寝たほうがよさそうです。
このように、学業・仕事がある日と休みの日で、寝たり起きたりする時間が変化することを「社会的時差ぼけ(social jet lag)」といいます。
時差ぼけとは、時差が大きい地域へ飛行機などで移動したときに起こる心身の不調です。
しかし、たとえ地域を移動しなくても、寝たり起きたりする時間の差が大きい場合には、体は時差と認識してしまい、時差ぼけが起こるのです。これが社会的時差ぼけ。
社会的時差ぼけの問題は、頭がボーッとしたり体がだるくなったりすることだけではありません。肥満や心臓病、うつなどが引き起こされる危険性が指摘されています。
睡眠パターンが1時間ずれるだけで
悪影響が現れる
2017年6月3~7日に開催された米国睡眠学会で、「週末に夜更かしする人は心疾患を発症する可能性が高まる」という研究結果が、アメリカのアリゾナ大学のグループによって発表されています。
アリゾナ大学のグループは、22~60歳の成人約1,000人を対象に以下の項目などを質問しました。
○平日と休日の睡眠パターン
○睡眠の質
○全般的な健康
その結果、平日と休日の間で睡眠パターンのずれが1時間生じると、心疾患と診断される可能性が11%高まっていました。加えて、健康状態が「よくない」または「まあまあ」と回答する人が28%増えています。また、社会的時差ぼけがひどくなると、気分の落ち込み、眠気、疲労を感じる可能性が高まりました。
収入や教育といった要素も心身の健康に影響を与えます。しかし、今回の研究に関しては、これらの要素を考慮しても社会的時差ぼけによる悪影響は認められたのだそうです。研究グループは、「社会的時差ぼけは慢性化することが多い。どのくらい社会的時差ぼけが続くと健康障害につながるのかは、今後の研究課題だ」と述べていました。
「体内時計」の故障が
肥満や病気を招く
社会的時差ぼけがさまざまな病気を招くのは「体内時計」が狂うためです。
人間には24時間周期でリズムを刻む体内時計が備わっています。体温や血圧、心拍数、ホルモンの分泌などは、体内時計に合わせて変動しています。
本来、人間の体内時計は25時間周期。それを地球の昼夜サイクルに合わせるために、光や食事、睡眠などによって24時間周期に調整しているのです。例えば、朝日を浴びると起きて活動し、日が暮れて暗くなると寝ることで、体内時計は24時間に同調するわけです。
体内時計の研究が進み、薬物治療や栄養学も変わってきました。薬を飲む時間を体内時計に合わせるだけで少量でも高い効果が得られたり、食事時間を体内時計に合わせるだけで食事量を減らさずにやせられたりします。古谷彰子博士(理学)の著書『時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則』では、「何をどれぐらい食べるか」ではなく「いつ食べるか」のほうが肥満への影響が大きいと書かれていました。
逆を言えば、体内時計が狂う社会的時差ぼけによって、薬が効きにくくなったり、食事量が少なくても太ったりするということ。
平日は規則正しい生活を送っていたとしても、週末に夜更かしや朝寝坊をしただけで、体内時計が狂ってしまいます。その結果、学業での成績や仕事の能率が大幅に低下する可能性があります。肥満や重篤な病気を防ぐためにも、週末は夜更かしせず、子どもも大人も早く寝たほうがよさそうです。
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