洗うのをやめると、アトピー性皮膚炎が治る!美肌になる! 石けんよ、サラバ
「赤ちゃんの入浴を週2~3回にしたら、肌の乾燥もあせももよくなった」
「保湿剤を塗っても治らない赤いガザガザの肌が、石けんの使用をやめたら明らかに改善した」
こうした体験例が、『男が育休を取ってわかったこと』(セブン&アイ出版)の5章で紹介されています。
著者の池田大志医師は、この本を書いた当時、亀田総合病院という千葉県で大変有名な私立総合病院の皮膚科に勤務していました。
大きな病院なので、他の病院では皮膚の症状が治らなかった患者さんも多数訪れます。
こうした患者さんたちに、石けんを使わない・入浴回数を減らすという指導を池田医師は行ってきました。
すると大人も子どもも、症状が改善しています。
また、池田医師は育休を取って子育てに専念していた時期があり、地域のお母さんたちとも交流しています。
その経験が生かされていて、皮膚の構造・機能や、なぜ石けんを使わないほうがいいのかという理由がわかりやすく本書で解説されています。
そして、「池田流ベビースキンケアのすすめ」として、以下のことが書かれていました。
○池田流ベビースキンケアのすすめ(『男が育休を取ってわかったこと』より抜粋)
「毎日の入浴」を習慣にしないこと
「週2~3回の入浴」がちょうどよい
赤ちゃんの肌に石けんは必要ない
清潔さを保つには「ぬるま湯洗い」で十分
新生児ざ瘡と脂漏性湿疹には適度に石けんを使用してもかまわない
必要以上に石けんを使用すると、肌のバリア機能を損なうので注意が必要
赤ちゃんがお湯につかると乾燥肌になりやすい
お湯につかりたくなる寒い季節でも、つかるのは2~3分まで
赤ちゃんの肌をガーゼタオルで拭いてはいけない
ぬるま湯をかけて流すか、ぬれた手でなでるくらいがちょうどよい
赤ちゃんの胎脂は汚れではない
さまざまな役目をもつ胎脂は洗い流さず、大切に残しておこう
繰り返す湿疹は「洗濯洗剤のすすぎ残し」が原因になりうる
「洗剤なし洗濯」をおすすめする
同様のケアが、アトピー性皮膚炎や敏感肌などで悩んでいる大人の皮膚についても効果的ではないでしょうか。
その後、消化管や皮膚などに細菌を棲まわせて、一生を共にします。細菌は、人生のパートナーなのです。
皮膚の表面については、1兆個の細菌がいると考えられています。
たくさんの細菌は、互いに勢力争いをしたり、一致団結したりしながら、まるで人間社会のようなネットワークを作っています。
こうした細菌の集まりは「マイクロバイオーム」と呼ばれ、研究が進められています。
皮膚では、表皮ブドウ球菌がいわゆる「善玉菌」、黄色ブドウ球菌が「悪玉菌」とされ、しのぎを削っています。
○表皮ブドウ球菌
表皮ブドウ球菌は皮脂や汗をエサにして、弱酸性の脂肪酸を作り出します。そして、アルカリ性を好む黄色ブドウ球菌やカビなどの繁殖を防ぎます。
○黄色ブドウ球菌
皮膚を化膿させたり、悪臭を放つ悪い脂肪酸やアンモニアなどを作ったりするのが、黄色ブドウ球菌です。
私たちがおふろに入っただけで、表皮ブドウ球菌の90%が洗い流されるといいます。
石けんで体を洗ったら、さらなる表皮ブドウ球菌と、表皮ブドウ球菌のエサとなる皮脂膜が失われてしまうのです。
また、石けんはアルカリ性なので、石けんを使用した後は皮膚が一時的にアルカリ性に傾きます。その結果、黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい状態になります。
皮脂膜とは、皮膚の表面で皮脂と汗が皮膚の表面で混ざり合ってできた、天然のクリームです。
皮膚の表面を皮脂膜が覆うことで、病原体の細菌やホコリなどの侵入を止めています。
加えて、皮膚から水分が蒸発するのを防ぐので、しっとりと滑らかな状態を維持できるのです。
おふろに入って石けんで顔や体を洗うだけで、天然のクリームである皮脂膜も、健康のパートナーである表皮ブドウ球菌も失っているのです。
池田医師は、アトピー性皮膚炎の患者が一人もいないチベットと、患者が増え続ける日本とを比較した調査結果を見て、次の仮説にたどり着いたそうです。
「入浴回数が多ければ多いほど、皮膚のバリア機能が低下しやすいのではないか」
「赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、毎日おふろに入れて清潔を保つ。専用のソープを使い、ガーゼでそっとぬぐう。入浴後、乾燥が気になる箇所には保湿剤を塗る」
しかし、池田医師は皮膚科医として、また2児の父として、正反対のベビースキンケアを勧めています。
石けんを使うと黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなります。
そのうえ皮膚をガーゼでぬぐうとお湯でふやけた角層をはぎ取ってしまう可能性があり、皮膚のバリア機能が落ちて病原体が侵入しやすくなるわけです。
清潔にするために行っていることが、バリア機能を低下させて有害な菌が繁殖しやすい「不潔」な皮膚を招いている可能性があります。
これは余談ですが、ガーゼについては夏井睦医師が傷の治療に使わないように指導しています。
夏井医師が提唱する湿潤療法と、著書の『傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学』 (光文社新書) も、私はお勧めします。
『男が育休を取ってわかったこと』は2014年に刊行されました。
個人的には、イクメンという観点よりも赤ちゃんのスキンケアで書籍を製作してほしかったなあと、今も残念です。
とはいえ、『男が育休を取ってわかったこと』の5章は、赤ちゃんや子ども、また自分自身がアトピー性皮膚炎に悩んでいるお母さんにとって参考になる内容だと私は思っています。
「保湿剤を塗っても治らない赤いガザガザの肌が、石けんの使用をやめたら明らかに改善した」
こうした体験例が、『男が育休を取ってわかったこと』(セブン&アイ出版)の5章で紹介されています。
著者の池田大志医師は、この本を書いた当時、亀田総合病院という千葉県で大変有名な私立総合病院の皮膚科に勤務していました。
大きな病院なので、他の病院では皮膚の症状が治らなかった患者さんも多数訪れます。
こうした患者さんたちに、石けんを使わない・入浴回数を減らすという指導を池田医師は行ってきました。
すると大人も子どもも、症状が改善しています。
また、池田医師は育休を取って子育てに専念していた時期があり、地域のお母さんたちとも交流しています。
その経験が生かされていて、皮膚の構造・機能や、なぜ石けんを使わないほうがいいのかという理由がわかりやすく本書で解説されています。
そして、「池田流ベビースキンケアのすすめ」として、以下のことが書かれていました。
○池田流ベビースキンケアのすすめ(『男が育休を取ってわかったこと』より抜粋)
「毎日の入浴」を習慣にしないこと
「週2~3回の入浴」がちょうどよい
赤ちゃんの肌に石けんは必要ない
清潔さを保つには「ぬるま湯洗い」で十分
新生児ざ瘡と脂漏性湿疹には適度に石けんを使用してもかまわない
必要以上に石けんを使用すると、肌のバリア機能を損なうので注意が必要
赤ちゃんがお湯につかると乾燥肌になりやすい
お湯につかりたくなる寒い季節でも、つかるのは2~3分まで
赤ちゃんの肌をガーゼタオルで拭いてはいけない
ぬるま湯をかけて流すか、ぬれた手でなでるくらいがちょうどよい
赤ちゃんの胎脂は汚れではない
さまざまな役目をもつ胎脂は洗い流さず、大切に残しておこう
繰り返す湿疹は「洗濯洗剤のすすぎ残し」が原因になりうる
「洗剤なし洗濯」をおすすめする
同様のケアが、アトピー性皮膚炎や敏感肌などで悩んでいる大人の皮膚についても効果的ではないでしょうか。
細菌は一生をともに過ごす健康のパートナー
私たちは、オギャーと産声を上げるよりも前に、母親の産道などで細菌と出合います。その後、消化管や皮膚などに細菌を棲まわせて、一生を共にします。細菌は、人生のパートナーなのです。
皮膚の表面については、1兆個の細菌がいると考えられています。
たくさんの細菌は、互いに勢力争いをしたり、一致団結したりしながら、まるで人間社会のようなネットワークを作っています。
こうした細菌の集まりは「マイクロバイオーム」と呼ばれ、研究が進められています。
皮膚では、表皮ブドウ球菌がいわゆる「善玉菌」、黄色ブドウ球菌が「悪玉菌」とされ、しのぎを削っています。
○表皮ブドウ球菌
表皮ブドウ球菌は皮脂や汗をエサにして、弱酸性の脂肪酸を作り出します。そして、アルカリ性を好む黄色ブドウ球菌やカビなどの繁殖を防ぎます。
○黄色ブドウ球菌
皮膚を化膿させたり、悪臭を放つ悪い脂肪酸やアンモニアなどを作ったりするのが、黄色ブドウ球菌です。
私たちがおふろに入っただけで、表皮ブドウ球菌の90%が洗い流されるといいます。
石けんで体を洗ったら、さらなる表皮ブドウ球菌と、表皮ブドウ球菌のエサとなる皮脂膜が失われてしまうのです。
また、石けんはアルカリ性なので、石けんを使用した後は皮膚が一時的にアルカリ性に傾きます。その結果、黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい状態になります。
皮脂膜とは、皮膚の表面で皮脂と汗が皮膚の表面で混ざり合ってできた、天然のクリームです。
皮膚の表面を皮脂膜が覆うことで、病原体の細菌やホコリなどの侵入を止めています。
加えて、皮膚から水分が蒸発するのを防ぐので、しっとりと滑らかな状態を維持できるのです。
おふろに入って石けんで顔や体を洗うだけで、天然のクリームである皮脂膜も、健康のパートナーである表皮ブドウ球菌も失っているのです。
池田医師は、アトピー性皮膚炎の患者が一人もいないチベットと、患者が増え続ける日本とを比較した調査結果を見て、次の仮説にたどり着いたそうです。
「入浴回数が多ければ多いほど、皮膚のバリア機能が低下しやすいのではないか」
石けんで洗うほど「不潔」になる
産院では、新生児のスキンケアを次のように指導しているのではないでしょうか。「赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、毎日おふろに入れて清潔を保つ。専用のソープを使い、ガーゼでそっとぬぐう。入浴後、乾燥が気になる箇所には保湿剤を塗る」
しかし、池田医師は皮膚科医として、また2児の父として、正反対のベビースキンケアを勧めています。
石けんを使うと黄色ブドウ球菌が繁殖しやすくなります。
そのうえ皮膚をガーゼでぬぐうとお湯でふやけた角層をはぎ取ってしまう可能性があり、皮膚のバリア機能が落ちて病原体が侵入しやすくなるわけです。
清潔にするために行っていることが、バリア機能を低下させて有害な菌が繁殖しやすい「不潔」な皮膚を招いている可能性があります。
これは余談ですが、ガーゼについては夏井睦医師が傷の治療に使わないように指導しています。
夏井医師が提唱する湿潤療法と、著書の『傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学』 (光文社新書) も、私はお勧めします。
『男が育休を取ってわかったこと』は2014年に刊行されました。
個人的には、イクメンという観点よりも赤ちゃんのスキンケアで書籍を製作してほしかったなあと、今も残念です。
とはいえ、『男が育休を取ってわかったこと』の5章は、赤ちゃんや子ども、また自分自身がアトピー性皮膚炎に悩んでいるお母さんにとって参考になる内容だと私は思っています。
体だけでなく洗濯でも洗浄剤を使わない
「殺菌」「抗菌」「除菌」好きな日本人。
テレビCMで盛んに「ばい菌をしっかり落とす」「除菌で清潔」などとうたわれているので、こうした文言が刷り込まれているのかもしれません。
キッチンでの殺菌は感染症を防ぎますが、私たちの体を殺菌すると病気になってしまいます。
皮膚については、バリア機能が低下し、湿疹やかゆみなど、いわゆるアトピー性皮膚炎の症状が引き起こされるのです。
池田医師の著書で驚いたのは、洗濯に使う洗剤が、湿疹やかゆみの原因になる場合があるということでした。
全自動洗濯機で、洗剤を使って洗濯すると、すすぎ残しが生じる可能性があります。
衣服に残った洗剤が皮膚を刺激して、トラブルを招くそうです。
洗濯洗剤を使わないことについては、私も「汚れが取れないのでは?」と思い込んでいました。
池田医師の著書に、洗剤なし洗濯のサイトがあると書かれていたので、早速、検索。
以下が、私が見つけたサイトです。
標準の洗剤量とその半分、水だけ、クエン酸+ペットボトルの4種類で実験を行い、その結果が紹介されていました。
結果を見て、「洗剤、いらない……」と思った私。襟や袖、調味料などがついた箇所だけ部分的に石けんで洗えばいいのでしょう。
このサイトのおかげで、実験をすることの大切さを改めて実感しました。
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