どうして月経痛が起こるのだろうか ~東洋医学の養生と漢方薬 その3(タイプ別養生術)
東洋医学で重視されているのは、「そのとき、その人に合った方法を選ぶ」ということ。
春夏秋冬と季節が巡り、晴れの日もあれば雨の日もあるわけで、それによって心と体の状態は変わります。そして、こうした環境の変化を受けやすいかどうかは、個人で違うものです。
まず、心と体の傾向を観察して、腎陽虚なのか気滞なのか、今の自分を知りましょう。
昔と今とでは、異なっている点も多くあるはずです。
そして足りなければ補い、滞っていれば巡らせて、心と体を整えるのです。
こうした養生で子宮筋腫や子宮内膜症そのものは変わらなくても、月経痛や過多月経などはずいぶんと楽になるでしょう。
周囲の人から「悲観的だな」「心配性」などと思われがちです。
また、山芋やイカは腎に栄養を与える食材とされています。
そして、腹巻きやレッグウォーマーなどを用いて、体を温めるように心がけましょう。
カイロで骨盤を温めると、痛みが楽になることが多いようです。
寝不足のダメージを強く受けるため、睡眠をたっぷり取ることが重要。
また、転職や引っ越しなど、環境が変わるとストレスを抱えてしまいます。
また、ドライアイやかすみ目など、目の不調も出やすいといえます。
かんきつ類などの酸っぱい食べ物や、ネギや大葉など香味野菜、ローズマリーなどのハーブ、ワサビなどの薬味が推奨されています。
体をリラックスさせるような、ヨガや太極拳といったゆったりとした運動を取り入れるといいでしょう。
蚊に刺されるとひどく腫れる人は、瘀血の可能性大。
月経時には下腹部がチクチクと痛くなって、経血に血の塊が出ることがよくあります。
ニンニクやニラ、タマネギといったヒガンバナ科ネギ属の野菜が推奨されています。
とにかく体を温め、適度に運動して血行をよくすることが大切です。体のいろいろな部分を伸ばすストレッチも、血行促進に役立ちます。
そしてハト麦やキノコ類、大根どの根菜類、水分代謝を促す食べ物が推奨されています。
逆に避けたほうが良いのは糖質です。糖質の取り過ぎは痰湿を増やすともいわれています。
気持ちよく汗をかけるような運動を取り入れるといいでしょう。
〇参考資料
『図説 東洋医学』
『心がバテない食薬習慣』
春夏秋冬と季節が巡り、晴れの日もあれば雨の日もあるわけで、それによって心と体の状態は変わります。そして、こうした環境の変化を受けやすいかどうかは、個人で違うものです。
まず、心と体の傾向を観察して、腎陽虚なのか気滞なのか、今の自分を知りましょう。
昔と今とでは、異なっている点も多くあるはずです。
そして足りなければ補い、滞っていれば巡らせて、心と体を整えるのです。
こうした養生で子宮筋腫や子宮内膜症そのものは変わらなくても、月経痛や過多月経などはずいぶんと楽になるでしょう。
腎陽虚
季節や天候との関係
寒くて空気が乾燥する時期に、体調が悪化しやすくなります。心の状態
些細なことで驚いたり、恐怖を感じたり、パニックになったりします。周囲の人から「悲観的だな」「心配性」などと思われがちです。
体の状態
体を温めるとすぐに調子がよくなります。養生
黒豆や黒ゴマ、黒キクラゲなど黒い色の食べ物と、みそ汁など適度に塩気がある料理が推奨されています。また、山芋やイカは腎に栄養を与える食材とされています。
そして、腹巻きやレッグウォーマーなどを用いて、体を温めるように心がけましょう。
カイロで骨盤を温めると、痛みが楽になることが多いようです。
寝不足のダメージを強く受けるため、睡眠をたっぷり取ることが重要。
気滞
季節や天候との関係
気が滞っている気滞だと、もともとイライラしやすいのですが、その傾向が春に強まります。また、転職や引っ越しなど、環境が変わるとストレスを抱えてしまいます。
心の状態
とにかくイライラがひどくて、「自分は不幸だ」と思い込みがちです。体の状態
乳房やおなかが張るように痛み、おならやゲップがよく出ます。また、ドライアイやかすみ目など、目の不調も出やすいといえます。
養生
肉類や卵、貝類、タコでたんぱく質をたっぷり取って、肝に栄養を与えましょう。かんきつ類などの酸っぱい食べ物や、ネギや大葉など香味野菜、ローズマリーなどのハーブ、ワサビなどの薬味が推奨されています。
体をリラックスさせるような、ヨガや太極拳といったゆったりとした運動を取り入れるといいでしょう。
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瘀血
季節や天候との関係
寒暖差が大きい時期は、多くの人が体調を崩しますが、血が滞って瘀血のある人はその影響を大きく受けます。だるさと眠気に襲われたと思ったら、イライラして頭痛がするなど、心身の変動が激しくなるのです。心の状態
心理的に落ち着かず、モヤモヤ・ザワザワした状態が続きます。体の状態
体のあちこち(下腹部や肩など)に、細い赤ミミズのような血管がモヤモヤと見える場合は、瘀血があるとされています。蚊に刺されるとひどく腫れる人は、瘀血の可能性大。
月経時には下腹部がチクチクと痛くなって、経血に血の塊が出ることがよくあります。
養生
漢方薬の材料(生薬)でもあるシナモン(肉桂)が、血行を促進して、瘀血の解消に役立ちます。ニンニクやニラ、タマネギといったヒガンバナ科ネギ属の野菜が推奨されています。
とにかく体を温め、適度に運動して血行をよくすることが大切です。体のいろいろな部分を伸ばすストレッチも、血行促進に役立ちます。
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痰湿
季節や天候との関係
湿度が高い時期に、体調が悪化しやすくなります。心の状態
小さなことでも深刻にとらえてしまい、クヨクヨと悩んでしまいます。体の状態
めまいや立ちくらみが起こりやすく、月経中に下腹部が重く感じられます。養生
なにより大事なのは、ゆっくりとよくかんで食べること。消化吸収を促すためには欠かせません。そしてハト麦やキノコ類、大根どの根菜類、水分代謝を促す食べ物が推奨されています。
逆に避けたほうが良いのは糖質です。糖質の取り過ぎは痰湿を増やすともいわれています。
気持ちよく汗をかけるような運動を取り入れるといいでしょう。
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〇参考資料
『図説 東洋医学』
『心がバテない食薬習慣』
文/森 真希(もり・まき)
医療・教育ジャーナリスト。大学卒業後、出版社に21年間勤務し、月刊誌編集者として医療・健康・教育の分野で多岐にわたって取材を行う。2015年に独立し、同テーマで執筆活動と情報発信を続けている。
『女性の体の知恵』を送料・手数料だけで配布していますhttps://shouchishuppan.stores.jp/items/5a52d19ff22a5b231d003030 |
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