【ほったらかし投資勉強会】常に差し引かれる手数料を抑える「低コスト」が投資の原則3
世の中には、たくさんの手数料があります。AIが次のものを例として挙げてくれました。
振込手数料:銀行口座からの振込時に発生する手数料。ATM利用手数料:銀行のATMを利用する際に発生する手数料。仲介手数料:不動産やM&Aなどの仲介サービスを利用した際に発生する手数料。事務手数料:各種手続きやサービス利用時に発生する手数料。登録手数料:サービスやシステムへの登録時に発生する手数料。解約手数料:サービスや契約を解約する際に発生する手数料。成功報酬:M&Aなどの取引が成功した場合に支払われる手数料。リテイナーフィー:M&Aコンサルタントなどに継続的に支払われる手数料。各種証明書の発行手数料:戸籍謄本や住民票などの発行手数料。クレジットカードの分割手数料:クレジットカードの分割払いやリボ払いの際に発生する手数料。口座開設・維持手数料:銀行口座の開設や維持にかかる手数料。為替手数料:外貨両替や海外送金時に発生する手数料。代金引換手数料:商品購入時に代金引換を選択した場合に発生する手数料。
うんざりしますね。
ほったらかし投資に関係する手数料が、運用管理費用の信託報酬などです。信託報酬の差で、リターンはかなり変わってきます。
まず、投資信託の仕組みですが、運用会社で投資信託は作られ、販売会社(主に証券会社、銀行など)通じて販売されます。多くの投資家が投資信託を買う(保有)ことで、集まったお金は信託銀行が保管します。運用会社は、集めたお金をどこにどうやって投資するのか考え、その投資の実行を信託銀行に指示します。
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投資信託の仕組みより |
このように、投資信託には販売・運用・保管といったプロセスがあり、運用と管理のために信託報酬という手数料を払うわけです。
ただ、手数料の額が、投資信託によって大きく異なるのです。
例として、1万円で運用をスタートし、信託報酬を差し引く前の運用利回りを年率3%と仮定します。なお、複利で計算し、税金やその他の手数料は盛り込んでいません。
信託報酬が0.189%と1.00%で比較すると、20年後に0.189%だと1万7000円を超えたの対し、1.00%では1万5000円に達していません。2550円の開きが出ています。
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大人気!低コストをめざし続ける「eMAXIS Slim」シリーズ!より |
なお、実際のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー、オルカン)の値動きは、下のグラフです。上のように右肩上がりではありません。しかし、上がろうと下がろうと、確実に、信託手数料は差し引かれます。
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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)2024年7月8日から2025年7月7日までの基準価額および純資産総額の推移(三菱UFJアセットマネジメントより) |
手数料は、「リスクゼロで確実に発生するマイナスのリターン」です。運用に与える、その影響は極めて大きいのです。例えば、6%で20年間複利運用できれば、運用資産は元の投資額の約3.2倍になると期待できますが、毎年1%の手数料コストが掛かって5%の複利運用になると、約2.7倍にしか資産は増えません。毎年2%の手数料コストなら約2.2倍です(いずれも小数第2位を四捨五入)。せっかくのリターンを、金融業者と「分ける」ことが、いかに損なのかがよく分かるのではないでしょうか。
AIは投資信託のコストの種類を、次のように挙げていました。
購入時手数料:投資信託を購入する際に販売会社に支払う手数料です。ノーロードファンドは、この手数料が無料です。信託財産留保額:投資信託を解約する際に、解約代金から差し引かれる費用です。その他費用:売買委託手数料:投資信託が有価証券を売買する際に証券会社に支払う手数料です。保管費用:投資信託が有価証券を保管する際に、保管銀行などに支払う費用です。監査費用:投資信託の会計監査にかかる費用です。その他、事務費用や税金など:投資信託の運営に必要な様々な費用です。
2024年4月から、投資信託の目論見書に「総経費率」が記載されるようになりました。総経費率とは、投資信託の運用にかかった費用を合計した総経費を平均純資産総額で割ったものです。
ザイ・オンラインでは、信託報酬と総経費率で、投資信託をランク付けしています。こうした便利な情報を利用して、低コストの投資信託で運用すると、長期投資で大きく差が出ます。
「ほったらかし投資」の定義:プロが考える最善の運用に大きく劣らず、なるべく簡単に実行できる、個人にとっての資産運用の具体的方法
■ 『ほったらかし投資術』 以外の主な参考資料
投資信託が低コストかの判断は「信託報酬」ではなく「総経費率(実質コスト)」が新常識
インデックスファンド「信託報酬」比較ランキング!「オルカン」「S&P500」など投資対象別に“実質コスト”を比較し、一番お得なおすすめファンドを紹介!
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