フリーランスで働くうえで考えておきたい「ヤバい案件」

 四半世紀も仕事をしてくれば、納得できる仕事も残念な仕事も経験します。

〇納得できる仕事
仕事の知識が増え、能力も高まり、充実感が得られる

〇残念な仕事
無駄な時間を費やし、プライベートでもイライラして、学ぶことも少なく、残念な仕上がりになる



 フリーランスで仕事を受けるか・受けないかを決める基準は、内容と金額はもちろんですが、仕事の関わる人たちとの信頼関係ではないでしょうか。
 ただ、内容も金額も最初に詰められない相手とは、信頼は成り立たないともいえそうです。「金じゃないよ!」といいつつも、お金に関係することで判断できる部分が大きいというわけですね、はは。




 「これは……ヤバい」などと嫌な予感がしたら、往々にして嫌な予感が的中し、嫌な体験として後々まで尾を引くものです。

 いい仕事をしたいのなら、残念ながら、嫌な予感がする案件は断ったほうがよさそうです。
 「今回断ったら、将来的に仕事が来なくなる」という心配や、「引き受けておいたほうがよかったかも……」という未練は生じます。ただ、これは多くのフリーランサーが経験していること。誰もが通る道です。「私だけ……」と悲しまず、「仲間がいる」と勇気を持ってください(自分も経験者の一人です)。

 また、最初の打ち合わせで、とことん不明な点を話し合っておくことをお勧めします。

■ヤバい案件

1 仕事の金額を明示した業務委託契約書など書類を戻してこない

 仕事の金額は、基本的にクライアント(依頼する側)が提示してから、交渉に入るもの。
 金額や具体的な仕事内容を提示せずに「とりあえずやってみてください」とせかしたり、「まだどういう動きになるかわからないんです」「忙しいので、その話は後で」とこちらからの質問を無視したりするクライアントならば、その仕事は取り掛からないほうが無難。

 また、「修正1点につき○円」など追加料金を具体的に記した業務委託契約書(ガイドライン)を作成し、仕事を始める前に、クライアントとその内容を確認しておきましょう。
 そして、業務委託契約書に反する出来事が起こったら、仕事を降りる可能性も伝えます。

 クライアントに気軽に修正を依頼させないためには、LINE交換をしないことも効果的。不思議なことに、メールよりもLINEのほうが、気軽に思い付きを伝えられるようです。「どうしよっかな」「でもやっぱり」というメッセージ(トーク)がクライアントからガンガン届いて、ストレスをためている人も珍しくありません。

 なお、やたらと値切るクライアントは、最終段階で難癖をつけてくるなど、面倒なことになる確率が高いといえます。

2 打ち合わせの内容が薄い

 「お任せで~」というクライアントは要注意。後からあれこれ指示を出してくる「後出しジャンケン」のケースが非常に多いからです。
 最初の段階で「何がしたい」「何を訴えたい」という明確なビジョンがないため、最終段階に入ってからコンテンツの良し悪し(実際はクライアントの好き嫌い)を語りたがるのです。

 納品後に「この仕上がりじゃね……」などと難癖をつけ、何度も修正させるクライアントは少なくありません。

3 仕事の進め方が曖昧

 進め方が曖昧な仕事はトラブルの元です。全体の段取りをできるだけ詳しく確認しておきましょう。
 そして役割分担が明確かどうかを見極める必要があります。誰が何をするのか、どんな形で責任を取るのかが不明瞭と感じたら、ヤバい案件だと疑って、全力で逃げてもいいでしょう。

4 肩書きによって態度を大きく変える

 フリーランスの仕事は下請け。だからといって軽く見ているようなクライアントも要注意。

5 コンテンツの質が悪い

 コンテンツの質が悪ければ、仕事が終わった後に「これって、何だったんだろう……」という虚無感に襲われます。クライアントの自己満足に振り回されることほど、むなしいものはありません。
 仕事は、多くの人のためになるものであってほしいですよね。
 以下の項目は、コンテンツの質をチェックする一助となります。

〇役に立つのか? 役には立たなくても、発見・気づきがあって、おもしろいか?
〇内容は信頼性があるか? 科学的あるいは歴史的な裏付けはあるのか?
〇多くの人に理解されるストーリー性があるか?
〇具体的な解決策は示されているのか?

 仕事はたった一人で成立するわけではなく、作る人・運ぶ人・売る人など多くの人が、それぞれの役割を果たして、少しずつ作り上げていくものだと考えています。
 だからこそ、仕事に関わる人たちが、プロとしてお互いを尊重し合って、納得のいく形に作り上げていく世界であってほしいものです。
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