「ねこ背は矯正グッズでは治らない」と治療家が断言! 大股歩きが効果的

 「ねこ背を治したい」というニーズが高いようです。ねこ背ベルト、ねこ背治しサポーター、背すじ補正下着……さまざまなグッズが発売されています。

 その理由として考えられるのが、肩こりや首の痛み、腰痛がねこ背で引き起こされていること。スマートフォンの操作やパソコン作業で前かがみの姿勢を続け、ねこ背の人が増えています。つらい症状をなんとかしたくて、ねこ背を治したい人が多いのでしょう。

 もう一つの理由が、ねこ背だと年を取って見られるようになるから。背中が丸まっているだけで10歳は老けた印象になってしまいます。

 健康と美容の両面でねこ背を気にする人は少なくありません。
 ただ、「丸まった背中をグッズで強制的に治そうとしても効果はないんです」と、『ねこ背は10秒で治せる! 』の著者である小林篤史さん(柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師)。

 「こうしたグッズが効かないのは、ねこ背の原因が背中にはないからです。大本の原因は骨盤です」

 小林さんはねこ背を専門に扱う治療家として、およそ2万人のねこ背の治療を行ってきました。


背骨の土台である骨盤を
修正することが大事

 背骨に連結し、背骨を支えているのが骨盤。骨盤の周囲は背骨を支える筋肉や足を持ち上げる筋肉など、多くの筋肉で取り囲まれています。これらの筋肉の一部だけがこわばって縮むと、骨盤が傾いてくるのです。

 小林さんによれば、骨盤周囲の筋肉のバランスを崩す要因として次のものがあります。
○仕事の影響(パソコン作業など)
○体の使い方の癖
○運動不足
○加齢による筋力低下
○心理的要因(自信がないなど)

 筋肉のバランスが崩れて骨盤が前に傾けば、腰が反り、胸の部分の背骨が後ろに曲がって、あごが上がります。骨盤が後ろに傾けば、背骨が全体的に丸まって、肩が前に出てきます。

 「このように、ねこ背の特徴的な変化は、骨盤が前や後ろに傾いているから生じているのです。ですから、背骨の土台となっている骨盤を修正することが大事なのです」

大股歩きや
その場ジャンプが効果的

 小林氏さんは、日常生活では、大股で大きく腕を振って歩くことを勧めています。大股で歩くことで股関節の柔軟性が保たれ、骨盤が正しい状態になるのだそうです。ハイヒールだと大股で歩きにくいうえ、骨盤が前に傾きます。どうしてもハイヒールでなければならない場合以外は、運動靴を履いたほうがよさそうです。

 また、その場でジャンプすることも、ねこ背の改善に効果的とのこと。

 「毎日ジャンプすることで、足裏が刺激されます。そして足腰の安定性が増してくるのです。それから、ジャンプは脊椎へのよい刺激にもなるので、脊椎を丈夫にする効果も期待できます。
 高齢者の場合は転倒を防ぐため、壁や机につかまってジャンプするといいでしょう」

 ねこ背を治したら、身長が2センチ近くも伸びた32歳の女性もいるそうです。また胃痛や鼻詰まりが治ったという報告も届いているとのこと。

 「ねこ背が改善していくと、気分が明るくなり、前向きな考え方になる人もたくさんいます」

 ねこ背治しには、体だけでなく心も健康になる効果がありそうです。



小林篤史(こばやし・あつし)
猫背矯正治療院V-Style院長。1975年、神奈川県横浜市出身。猫背矯正マイスター®。柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、V-Style院長。高校時代にプロ野球選手を目指すも、腰痛など度重なるケガや体調不良により挫折。その悔しさから日本大学文理学部体育学科に入学し、トレーニング理論、機能解剖学などを研究。その後、治療家の門をたたき、2006年に宮前まちの整骨院開院。13年、V-Style開院。独自に考案した施術が「持続する猫背矯正」として高い評価を得ている。現在、施術を行うかたわら、一般社団法人日本施術マイスター養成協会代表理事として、猫背矯正の普及に尽力している。


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