ゆったりサイズの靴はNG! 自分の骨格に合った歩き方をしよう

 以下の項目をチェックしてみましょう。
□よくつまずく
□歩くと疲れるから自転車や車を頻繁に利用している
□歩くときにズズッと引きずるような音がする
□靴の減りが早い
□普段履いている靴を後ろから見たら、かかと部分がゆがんでいる
□ゆったりサイズの靴を履いている

 1つでも当てはまることがあれば、歩き方を見直したほうがいいでしょう。

歩く前にはひもを結び直して、必ず調整


不調を解消するなら
歩くしかない

 「運動すると更年期の症状が軽減する」「脳が活性化する」「うつが改善する」など、運動することが全身によい影響を与えるという研究結果は数えきれないほどたくさんあります。

 人間の体の構造を考えれば、運動をしなければ健康にはならないという結論に至ります。
 大人の骨の数は約206個。これほどたくさんの骨がある理由は、運動するためです。骨の数が少なければ、滑らかな体の動きはできません。2本の足で立って歩き回るために、人間の骨格が出来上がり、その周囲に筋肉が付着しているのです。

 運動で筋肉が伸縮すると、静脈が外側から圧迫されてポンプのように血液が心臓に戻ります。
 また、筋肉が熱も作り出しています。
 動くために進化してきた私たちの体は、動かさなければ血液が循環しにくくなるし、体温が下がるし、体のあちこちで不都合が起こりやすいのです。じっと座っている、ゴロゴロ横になっている状態が続くと、当然体調が悪くなります。

 ただ運動の頻度や強度については、よく考える必要があります。血液循環という観点では、1週間に2回の割合でエアロビなどの激しい運動や筋力トレーニングをするよりも、毎日こまめに歩き回ったほうがいいでしょう。1日当たりの活動量を増やし、筋肉を動かす時間を長くするわけです。「朝にジョギングして疲れたから家でゴロゴロする」というのは、本末転倒。
 「朝のジョギング」については、体の1日のリズムと筋肉の観点から、私はお勧めしません。
 朝に運動すると、その疲れで昼間の活動量が減ってしまいがちです。睡眠の専門医の話では、学生の場合は朝練で授業中の居眠りが増えるそうです。会社員も、仕事の能率が下がっているかもしれません。


 そして、まだ筋肉をよく動かしていない状態で走り、地面の衝撃を関節が受けると、故障する可能性があるのです。
 この2点から、ジョギングは夕方16時ぐらいに行うのが、1日の活動で筋肉の準備運動が済んでいるし、心地よい疲労感で夜の眠りもよくなるのでいいでしょう。

 以上の点から、私は毎日20分以上を目安に、心地よい疲労感を味わえる範囲で歩くことを勧めてきました。「歩けば歩くほど健康になるわけではない」という結果は、東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利氏の大規模な調査で出ています。個人の体力とその日の体調で、歩く時間や距離を調整するといいでしょう。


 そのほかにも歩く効果はあります。腕を前後に振ることで肩甲骨が動き、骨盤も連動して刺激を受けます。こうして卵巣や子宮、大腸といった骨盤内の臓器の血液循環もよくなるのです。

 歩き方のポイントは、骨格に合わせたフォームにすること。さまざまなウォーキングが世の中で紹介されていますが、ねじりを加えたフォームは長時間歩くことに不向きだと私は思います。

〇痛み・こりの対策に重要な「アライメント」の調整
https://sceltadelmetodo.blogspot.com/2019/03/blog-post_71.html

 それから歩く前と後には「骨盤ぐるぐる」を行います。骨盤周囲の筋肉が適度に鍛えられるとともにストレッチされて、歩くときにバランスよく筋肉が使われるようになるでしょう。

〇骨盤のゆがみが取れて姿勢が美しくなる! 体が楽に動く「骨盤ぐるぐる」
https://sceltadelmetodo.blogspot.com/2019/03/blog-post_90.html

 プラスしたいのは、ふくらはぎのストレッチです。外反母趾や足底筋膜炎など足のトラブルを抱えている場合はふくらはぎの筋肉が固くなっている傾向があります。足裏とふくらはぎは連動しているので、ふくらはぎを十分に柔らかくしてから歩き、歩いた後は疲れを残さないようにストレッチを行ってください。

〇全身の血流を促す「ふくらはぎストレッチ」で足の痛みも解消!
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 自分の骨格に合ったフォームで、心地よい疲労感が味わる距離と時間を歩くこと。その結果、姿勢がよくなり、エネルギーが消費されてやせやすくなるばかりでなく、関節への負担が減って痛みも軽減します。普段、自分の歩き方やどのぐらい歩いているのかを意識する機会は少ないでしょう。これを機に、ちょっと見直してみるといいかもしれません。

足に合わせられる
ひも靴などがお勧め

 じっと家に閉じこもっていると、どんどん体が重くなります。1日の中で歩く習慣をつけるだけで、体調だけでなく、気分もずいぶん変わります。シューズと靴下にはお金をかけたほうがいいですが、そのほかはお金がかかりません。

 シューズはクッション性が高いもので、幅広ではないものを選びましょう。「幅広のほうがいいのでは?」と思い込んでいる人もいるのですが、足にぴったりフィットするシューズを選んでください。シューズの中で足があちこち移動しないことが大事です。
 靴下は、五本指タイプをお勧めします。歩くときに、靴底を指でぐっとつかむ感覚が出るといいですね。

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自分のかかとの幅に合わせて靴を選ぼう! 外反母趾や足裏のつらい痛みへの対処法をプロが伝授
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 ところで、「ズズ」と音を立てながら歩いている人がけっこういます。これは足を引きずっている証拠。
 原因の一つに、足を持ち上げる大腰筋(だいようきん)と腸骨筋(ちょうこつきん)をあまり使っていないことが考えられます。
 大腰筋と腸骨筋は太ももの骨・骨盤から背骨につながっているので、おしり・太もも周りの大殿筋(だいでんきん)や大腿四頭筋(だいたいしとうきん)も、歩くときに働いていないでしょう。

 もう一つの原因は、すねにある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)が衰えていること。
 前脛骨筋はつま先を持ち上げるときに働くので、衰えると歩くときにつま先が地面とこすれやすくなります。
 ちょっとした段差につまずくのも、前脛骨筋が衰えているからです。

 私がお勧めするのは、物をまたぐイメージで足を上げて歩くこと。
 まず、家の床の上にティッシュペーパーの箱を置いて、ゆっくりとまたいでみましょう。普通に歩くときよりも少し高く足を上げると思います。
 そのイメージで、外でもウォーキングするのです。1歩ずつ「またぐ、またぐ……」と心の中で唱えながら歩くと、普段よりも太ももが上がるはずです。

 なお、前脛骨筋は、足の裏を床に着けた状態から、つま先で床をトントンとたたくように上下させると鍛えられます。かかとはしっかりと床に着けておきましょう。
 立って行っても、いすに座って行ってもかまいません。

 静かな場所で歩く機会があれば、自分の足音をよく聞いてみましょう。
「ズズ」と足音は、歩き方を変えるサインです。
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