結局のところ「世代」とはなにか 『女子の遺伝子』
私たちは、当然、生まれ育った時代の雰囲気に、大きな影響を受けています。
だから年齢が離れている人に対し、「同じ人間だからわかり合える」と安易に考えてはいけないのだと、しみじみ思っています。
女同士だから、わかり合えるわけでもない。
親子だから、わかり合えるわけでもない。
思い出したのは、以前、三砂ちづる 津田塾大学国際関係学科教授を取材した際に、三砂教授が「そんな時代を生きた人だから、仕方がないと思うしかないんじゃない?」と話したことでした。
テーマは「母親と娘の世代間の葛藤」。
例えば、私自身はロスジェネ世代で、母親は団塊世代より前の世代。
母親たちは、戦後の教育を受けて「男女平等」などと言われるようになったものの、女性はそれほど社会で活躍できたわけでもありません。そのために、ちょっとした屈折があるのです。
同時に、団塊世代より前の世代だと、今のように子どもが甘やかされたり、かわいがられたりしてはなかったのではないでしょうか。
日本が貧しかったがために、子どもも働き手として使われていたと推測できます。
一方のロスジェネ世代は、男女問わず厳しい受験戦争を経験し、悲壮感を漂わせています。
しかし、電気やガス、上下水道といったライフラインは整備されてきていて、子どもが働き手となることなどあり得ませんでした。
お互いに「その時代」を体験したこともないのに、わかり合おうとすること自体が無理。
このときの取材の内容を思い出しながら、結局のところ、世代間の葛藤や屈折は話し合っても解消しないし、自分の人生の中で解決することもないと、しみじみ実感したのでした。
下手に解決させようとして変なスピリチュアルに走ったりせず、それぞれが世代特有のゆがみを抱えて生きていくほうがよさそうそうですね。
■焼け跡世代(1935~46年〈昭和10~21年〉生まれ)
戦後の焼け跡を経験した世代。
■団塊世代(1947~49年〈昭和22~24年〉生まれ)
戦後の第一次ベビーブーム期に生まれた世代で、この3年の間に800万人もの子が生まれています。学生時代は激しい競争を経験しています。高度経済成長期の1970年前後に社会人になり、その親の世代はまだ貧しかったために、自分で生計を立てる必要がありました。会社への帰属意識が強い傾向があります。
○特徴
声が大きい
押しが強い
上下関係など礼儀に厳しい
○口ぐせ
がんばれば報われる
■しらけ世代(1950年代〈昭和25~30年〉前半生まれ)
学生運動が下火になった時期に成人を迎え、政治的無関心が広まりました。何に対しても冷めていて、まるで傍観者のように振る舞う傾向があります。
○特徴
個人主義
内向的
○口ぐせ
自分は関係ない
■新人類(1950年代後半~64年〈昭和30~39年〉生まれ)
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれ、日本企業の国際的な地位が高まり、ビジネス環境が成熟してきた時代。マンガやアニメ、テクノポップなどを好み、インベーダーゲームが大流行。元祖サブカル世代とされ、一風変わった若者たちという意味で新人類と呼ばれました。
○特徴
適応力が高い
スマートさを求める
段取り重視
○口ぐせ
おもしろい!
それいい!
■バブル世代(1965~69年〈昭和39~44年〉生まれ)
プラザ合意後、大量の資金が国内に流入し、企業が不動産や事業開発に資金を注ぎ込んで「バブル景気」が起こりました。この好景気の時期に社会人になった「バブル世代」は、企業が規模拡大を目指して大量採用を行い、大卒の5割以上が一部上場企業に入ったそうです。ぜいたくを経験しています。
○特徴
プラス思考
派手好き
浮わついている
働く目的が食べていくためや家族のためではなく、仕事そのもの
○口ぐせ
いけるいける
■ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代(団塊ジュニア、氷河期世代)(1970~84年〈昭和45~59年〉生まれ)
※第2次ベビーブーマー(1970~74生まれ)とポスト団塊ジュニア(1975~84年生まれ)に分けることもある
人口が多く、厳しい受験戦争をくぐり抜け、ようやく大学に入ったぐらいでバブルがはじけ、経済が長い後退局面に入ります。その10年間に就職活動を行い、働く前に企業の倒産やリストラを目の当たりにしています。そのため、専門的な知識やスキルなどを身に着けることにとても前向きで、仕事に一生懸命になりやすい傾向があり、上からの指示にも忠実です。
○特徴
危機感が強い
悲観的
被害者感情が強い
女性の社会進出が増えた→共働きの増加
○口ぐせ
キャリアアップ
■ゆとり世代(さとり世代)(1987~2004〈昭和62~平成16年〉年生まれ)
親が新人類世代。2002年から10年に施行された学習指導要領に沿った教育、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代。授業時間数の減少が学力低下を招いたとされています。仕事もプライベートも大事だと考える傾向があります。
○特徴
指示待ち
リスク回避志向
内なる自分に忠実→マイペース
自分自身が充実することを重視
SNSなどを使いこなし、横のつながりが強い
上昇志向が薄い
結婚に興味がない
○口ぐせ
ワークライフバランス
※ミレニアル世代は2000年以降に成人を迎えた世代
●参考資料
第511回:『ロスジェネのすべて 格差、貧困、「戦争論」』出版!! の巻(雨宮処凛)
https://maga9.jp/200212-1/
『女子の遺伝子』 よしもとばなな 三砂ちづる 亜紀書房
だから年齢が離れている人に対し、「同じ人間だからわかり合える」と安易に考えてはいけないのだと、しみじみ思っています。
女同士だから、わかり合えるわけでもない。
親子だから、わかり合えるわけでもない。
思い出したのは、以前、三砂ちづる 津田塾大学国際関係学科教授を取材した際に、三砂教授が「そんな時代を生きた人だから、仕方がないと思うしかないんじゃない?」と話したことでした。
テーマは「母親と娘の世代間の葛藤」。
例えば、私自身はロスジェネ世代で、母親は団塊世代より前の世代。
母親たちは、戦後の教育を受けて「男女平等」などと言われるようになったものの、女性はそれほど社会で活躍できたわけでもありません。そのために、ちょっとした屈折があるのです。
同時に、団塊世代より前の世代だと、今のように子どもが甘やかされたり、かわいがられたりしてはなかったのではないでしょうか。
日本が貧しかったがために、子どもも働き手として使われていたと推測できます。
一方のロスジェネ世代は、男女問わず厳しい受験戦争を経験し、悲壮感を漂わせています。
しかし、電気やガス、上下水道といったライフラインは整備されてきていて、子どもが働き手となることなどあり得ませんでした。
お互いに「その時代」を体験したこともないのに、わかり合おうとすること自体が無理。
このときの取材の内容を思い出しながら、結局のところ、世代間の葛藤や屈折は話し合っても解消しないし、自分の人生の中で解決することもないと、しみじみ実感したのでした。
下手に解決させようとして変なスピリチュアルに走ったりせず、それぞれが世代特有のゆがみを抱えて生きていくほうがよさそうそうですね。
■焼け跡世代(1935~46年〈昭和10~21年〉生まれ)
戦後の焼け跡を経験した世代。
■団塊世代(1947~49年〈昭和22~24年〉生まれ)
戦後の第一次ベビーブーム期に生まれた世代で、この3年の間に800万人もの子が生まれています。学生時代は激しい競争を経験しています。高度経済成長期の1970年前後に社会人になり、その親の世代はまだ貧しかったために、自分で生計を立てる必要がありました。会社への帰属意識が強い傾向があります。
○特徴
声が大きい
押しが強い
上下関係など礼儀に厳しい
○口ぐせ
がんばれば報われる
■しらけ世代(1950年代〈昭和25~30年〉前半生まれ)
学生運動が下火になった時期に成人を迎え、政治的無関心が広まりました。何に対しても冷めていて、まるで傍観者のように振る舞う傾向があります。
○特徴
個人主義
内向的
○口ぐせ
自分は関係ない
■新人類(1950年代後半~64年〈昭和30~39年〉生まれ)
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれ、日本企業の国際的な地位が高まり、ビジネス環境が成熟してきた時代。マンガやアニメ、テクノポップなどを好み、インベーダーゲームが大流行。元祖サブカル世代とされ、一風変わった若者たちという意味で新人類と呼ばれました。
○特徴
適応力が高い
スマートさを求める
段取り重視
○口ぐせ
おもしろい!
それいい!
■バブル世代(1965~69年〈昭和39~44年〉生まれ)
プラザ合意後、大量の資金が国内に流入し、企業が不動産や事業開発に資金を注ぎ込んで「バブル景気」が起こりました。この好景気の時期に社会人になった「バブル世代」は、企業が規模拡大を目指して大量採用を行い、大卒の5割以上が一部上場企業に入ったそうです。ぜいたくを経験しています。
○特徴
プラス思考
派手好き
浮わついている
働く目的が食べていくためや家族のためではなく、仕事そのもの
○口ぐせ
いけるいける
■ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代(団塊ジュニア、氷河期世代)(1970~84年〈昭和45~59年〉生まれ)
※第2次ベビーブーマー(1970~74生まれ)とポスト団塊ジュニア(1975~84年生まれ)に分けることもある
人口が多く、厳しい受験戦争をくぐり抜け、ようやく大学に入ったぐらいでバブルがはじけ、経済が長い後退局面に入ります。その10年間に就職活動を行い、働く前に企業の倒産やリストラを目の当たりにしています。そのため、専門的な知識やスキルなどを身に着けることにとても前向きで、仕事に一生懸命になりやすい傾向があり、上からの指示にも忠実です。
○特徴
危機感が強い
悲観的
被害者感情が強い
女性の社会進出が増えた→共働きの増加
○口ぐせ
キャリアアップ
■ゆとり世代(さとり世代)(1987~2004〈昭和62~平成16年〉年生まれ)
親が新人類世代。2002年から10年に施行された学習指導要領に沿った教育、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代。授業時間数の減少が学力低下を招いたとされています。仕事もプライベートも大事だと考える傾向があります。
○特徴
指示待ち
リスク回避志向
内なる自分に忠実→マイペース
自分自身が充実することを重視
SNSなどを使いこなし、横のつながりが強い
上昇志向が薄い
結婚に興味がない
○口ぐせ
ワークライフバランス
※ミレニアル世代は2000年以降に成人を迎えた世代
●参考資料
第511回:『ロスジェネのすべて 格差、貧困、「戦争論」』出版!! の巻(雨宮処凛)
https://maga9.jp/200212-1/
『女子の遺伝子』 よしもとばなな 三砂ちづる 亜紀書房

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