筋トレの効果を十分に得るコツ

  筋力トレーニングは、メリハリのあるプロポーションと、太りにくい体づくりに役立ちます。
 しかし、やり方・タイミングを間違うと、ストレスになるだけで効果は得られません。

 筋トレで体を変えるためには、最低3カ月は続けたいもの。そこで、無理なく・効率よく筋トレを行うコツについて考えてみました!

【筋トレのポイント】

大きい筋肉→小さい筋肉の順番にトレーニングを行う

 筋トレの効果を十分に得るためには、大きい筋肉から鍛えます。小さい筋肉が疲れてしまうと、大きい筋肉のトレーニング時に支障をきたすためです。 小さい筋肉は、大きい筋肉のトレーニング時に鍛えられるので、大きい筋肉を優先してトレーニングしましょう。体の中で大きな筋肉は、大胸筋、腹直筋、広背筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングスです。
 有酸素運動でも筋肉は疲労するので、その後に筋トレをしてもじゅうぶんな効果が得られません。



○メニュー例
ウォーミングアップ(10分くらいのウォーキング、ストレッチなど)
大胸筋、腹直筋、広背筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス(胸、腹、背中、おしり、太もも)の筋トレ
その他の筋肉のトレーニング
有酸素運動(エアロビクス、水泳など)
クールダウン(10分くらいのウォーキング、ストレッチなど)

鍛えている筋肉を意識する

 「この筋肉を動かしているんだ」という意識をすることで、よりいっそう、筋肉が刺激されます。また、けがや故障の予防にもつながるのです。

アミノ酸を普段より多めに摂取する

 アミノ酸が極端に不足している場合には、筋肉のたんぱく質がトレーニングによって失われるため、ある程度アミノ酸を意識して摂取しましょう。

寝る前は避ける

 寝る直前に筋トレをしたら、寝つけなくなることがあります。これは、体の中で昼間用の「活動スイッチ」が、夜、ゆっくり休むための「休息スイッチ」にスムーズに切り替わらなかったことが一つの原因と考えられます。
 眠る前には激しい運動は控えて、心も体もゆったりと過ごすことが大切です。

【トレーニング強度】

 トレーニング強度は、トレーニング時にかける負荷と回数で決まります。目的に合わせて、トレーニング強度を設定しましょう。
 

目的別の負荷設定(一般的な指標)

○筋力増強が目的の場合
負荷……最大筋力の85%以上 
回数……1~5回 
○筋肥大が目的の場合
負荷……最大筋力の70~80%程度 
回数……6~8回 
○筋持久力向上・シェイプ アップが目的の場合
負荷……最大筋力の50%程度 
回数……10~15回

10~12回反復できる強度≒最大負荷の70~80%
15回以上反復できる強度≒最大負荷の60%以下

【トレーニング頻度】

 トレーニングを行うと、さまざまな面で筋肉が破壊され、一時的に機能が低下します。 
 その状態から筋力が元の水準まで戻っていく過程を「回復」といいます。
 しかし、同じ負荷がかかっても傷つかないように、筋肉は元の水準を超えて成長する性質があります。これが「超回復」です。

 超回復は、通常に受けている以上の負荷を筋肉に与えて筋線維の破壊を急激に行い、しかも、回復に必要な休養と栄養が与えられて実現されます。 
 超回復の頂点に差しかかる時点でトレーニングを行うと、効率よく筋肉を鍛えられるといわれます。

 ただ、超回復の頂点からタイミングを外してトレーニングを行うと、マイナスにしかならないことがあります。 
 あまりにも早いタイミングでトレーニングを行えば、オーバーワークとなり、筋力が低下します。
 また、あまりにもトレーニングの間隔が開いてしまうと、筋力はいつまでたっても変わらないのです。

 トレーニングの効率を上げるためには、最適なタイミングでトレーニングを行うことが必要です。

 各筋肉の超回復にかかる時間は、下記のとおりです。ただし、人によって異なりますし、負荷や環境でも変わります。 
腹直筋、下腿三頭筋……24時間 
上腕二頭筋……36時間 
上腕三頭筋、三角筋、広背筋、大胸筋、大腿四頭筋、大腿二頭筋……72時間 
 
以上のことから、次のことがいえます。
・腹部やふくらはぎのトレーニングは毎日行う
・二の腕の表側のトレーニングは1日おきに行う
二の腕の裏側、肩、背中、胸、太もものトレーニングは3日おきに行う

 トレーニングを開始した段階では負荷がさほど大きくないので、全身のトレーニングを週3回行えばいいでしょう。
 ある程度トレーニングが進んだ上級者の場合は、ほとんどの部位で週2回のトレーニングを行うようです。さらに大腿部や下背部、大胸筋などの比較的大きな筋肉群では、週1回を重い重量で、もう1回を軽い重量で行うなどの方法を採用して、オーバーワークを防ぎます。

【1回のトレーニング時間】

 初心者の場合、全身のトレーニングで20~30分程度が望ましいです。 
 中級者・上級者に関しては、多くの場合、種目を分割しています。そして各部位を日または時間帯を分けてトレーニングするようになるでしょう。 トレーニング時間は90分を超えないほうがいいと考えられています。一般的にいわれる人間の集中力の限界を基準にしているからでしょう。

【トレーニング期間】

 最低3カ月はトレーニングを続け、2週間程度の休みを挟みながら繰り返し行うといいでしょう。

■参考資料


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