薬との付き合い方18 循環器系に現れる薬の副作用

  ※この記事は「試験問題作成に関する手引き(平成30年3月)」の「医薬品の本質」をベースに、個人的な勉強を目的として作成しています。

〇試験問題作成に関する手引き(平成30年3月)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html


 循環器系に現れる副作用には
(a) うっ血性心不全
(b) 不整脈
があります。

(a) うっ血性心不全

 心不全とは、心臓が全身で必要とするだけの血液を十分送り出せなくなった状態。そして、肺や全身に血液が停滞してしまいます(うっ血)。血液が肺にたまれば肺うっ血、全身ならばうっ血肝(うっ血性肝障害)や浮腫(むくみ)となります。

 以下の症状があれば、うっ性心不全の疑いがあります。すぐに受診しましょう。
○息切れがする
○疲れやすい、
○足がむくむ
○急に体重が増加した
○咳とピンク色の痰が出る

重篤副作用疾患別対応マニュアルうっ血性心不全 より



(b) 不整脈

 不整脈とは、心拍リズムの異常。心拍が不規則で、速すぎたり(頻脈)、遅すぎたり(徐脈)、また心臓内で電気刺激が異常な経路で伝わっていたりします。

 そして、以下の症状が現れます。不整脈が疑われたら薬の使用をやめ、すぐに受診しましょう。
○めまい
○立ちくらみ
○全身のだるさ(疲労感)
○動悸
○息切れ
○胸部の不快感
○脈の欠落
○失神(意識消失)


 失神しているときには、自動体外式除細動器(AED)の使用することを検討し、救急車を呼んだほうがいいですね。
 不整脈は、代謝機能の低下で発症しやすくなります。腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用に注意を払いましょう。特に、高齢者はリスクが高いといえます。

 また、高血圧や心臓病などの循環器系の病気がある人は、薬は慎重に使用すべきです。薬を使って、動悸や血圧上昇、顔のほてりが現れたら、使用はすぐにやめましょう。

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