イライラやだるさなどの不調を解消したいなら、歩くしかない

 西洋薬や漢方薬、サプリなどを摂取しても、体をあまり動かさなければ不調は解消しません。

 その理由の1つは、この25年ほどの間に、「運動すると更年期の症状が軽減する」などといった研究結果が国内外で発表され続けていること。


 加えて、人間の体の構造から、運動をしなければ血液がきちんと巡らず、体温が低下するからです。
 大人の骨の数は約206個。これほどたくさんの骨がある理由は、運動するためです。骨の数が少なければ、滑らかな体の動きはできません。2本の足で立って歩き回るために、人間の骨格が出来上がり、その周囲に筋肉が付着しているのです。

 運動で筋肉が伸縮すると、静脈が外側から圧迫されてポンプのように血液が心臓に戻ります。
 また、筋肉が熱も作り出しています。
 動くために進化してきた私たちの体は、動かさなければ血液が循環しにくいし、体温が下がるし、不都合が起こりやすいのです。じっと座っている、ゴロゴロ横になっている状態では、体調が悪くなります。

 そして、1週間に2回ぐらい激しい運動や筋力トレーニングをするよりも、毎日こまめに歩き回ったほうが血流を促す効果が高まります。「朝にジョギングして疲れたから家でゴロゴロする」というのは、本末転倒。
1日の活動量を増やし、筋肉を動かす時間を長くすることを心がけたほうがいいでしょう。

 余談ですが「朝のジョギング」は、1日のリズムと筋肉の観点から、お勧めしません。
 朝に運動すると、やはり疲れて昼間の活動が落ちやすいこと。学生の場合は、朝練で授業中の居眠りが増えるそうです(睡眠の専門医の話)。会社員も、仕事の能率が下がっているかもしれません。



 そして、まだ筋肉をよく動かしていないのに、走って地面の衝撃を関節が受けると、故障する可能性があります。

 この2点から、ジョギングは夕方16時ぐらいに行うのが、1日の活動で筋肉の準備運動が済んでいるし、心地よい疲労感で夜の眠りもよくなるのでいいでしょう。

 歩くことと健康との関連で膨大なデータを取っている青柳幸利博士の話では、家の中で家事をして体を動かしても、1日の運動量は多くならないのだそうです。
「とにかく、外出して歩いたほうがいい」ということでした。

 個人の体力やその日の体調で、どのくらい歩いたらいいのかは異なります。「30分以上を目安に、明日も楽しく歩ける疲労感」で歩く時間や距離を調整するといいでしょう。

 自転車よりも歩いたほうがいいのは、腕を前後に振ることで肩甲骨が動き、骨盤も連動するためです。骨盤が刺激を受けると、卵巣や子宮といった骨盤内の臓器の血液循環もよくなります。また便秘の解消にも効果があります。

 歩き方のポイントは、骨格に合わせたフォームにすること。さまざまなウォーキングが世の中で紹介されていますが、ねじりを加えたフォームは長時間歩くことに不向きです。

「安定性が高い歩き方」の3つの要素は次のとおり。
1 腕をまっすぐ後ろに、大きく振る
2 何かをまたぐときのように、足を上げる(大またで歩くことばかりに気を取られない)
3 一直線上に足を運ぶ「モデル歩き」をしない

 じっと家に閉じこもっていると、どんどん体が重くなります。1日の中で歩く習慣をつけるだけで、体調だけでなく、気分もずいぶん変わります。シューズと靴下にはお金をかけたほうがいいですが、そのほかはお金がかかりません。

 シューズについては「幅広のほうがいいのでは?」と思い込んでいる人もいるのですが、足にぴったりフィットするシューズを選んでください。シューズの中で足があちこち移動しないことが大事です。
足の甲とかかとを深く包み込み、靴底のクッション性が高いスニーカーが◎

 靴下は、五本指タイプをお勧めします。歩くときに、靴底を指でぐっとつかむ感覚が出るといいですね。

 そして暑い季節は特に、水分補給も忘れずに!
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