やっぱり「金」の問題

 教祖的存在の人が、信者のような熱狂的支持者を集め、大きな対価(主にお金)を得る「信者ビジネス」。
 広義には、アイドルとファンの関係も当てはまります。

 信者ビジネスと、そうではないビジネスとの境界はどこにあるのかというと、やっぱり「金」ではないかと思うのです。



 信者ビジネスとして、次の2パターンの問題があります。

1 教祖サイドの設定金額
2 信者サイドの莫大な借金


 1について、例えば神社のお守り。

 「恋愛成就」と記されているお守りを500円で買って、失恋をしても、「まあ、そんなものだろう」と私たちは納得します。

 しかし、5万円だと、そうはいきません。「5万円も出したのに」「金返せ」と怒り始めるのではないでしょうか。


 ところが、信者ビジネスの場合、恋愛成就のお守りもどき(パワーストーンなど)を5万円で発売していることも珍しくありません。

 4万9500円の差を埋めているのが、教祖の「カリスマ」。失恋をしたときには、「あと5万円出していたら、きっとうまくいったのに、残念です」などと、わけのわからない言い訳を始めるでしょう。これもカリスマだからこそ。

 カリスマによって、あまりにも高い設定金額を作り出せちゃうから、信者ビジネスなのです。

 1の典型例が、新興宗教。「法外な献金」「多額の寄付」などとメディアは報じています。ただ、最近だと、マルチ商法や情報商材のほうが活発という印象。


 一方、500円のお守りでも、100個買えば5万円になります。

 2については、信者サイドの冷静な判断が失われ、要は熱狂的になり過ぎて、身の丈に合わない出費をしているケースです。

 ここにも熱狂を生み出す教祖の「カリスマ」が関係しています。

 また、一種の依存症のようにも見えます。自分で自分に歯止めをかけられないわけで、「借金で首が回らなくなる」「家族に迷惑をかける」などという判断ができないからです。


 2の典型例は、アイドルの追っかけ。
 占いなどにハマるケースも、信者サイドの問題です。


 多くの場合、1と2の問題が共存しています。


 信者ビジネスは、お金を使い過ぎなければ問題視されません。結局のところ、金に帰結するわけです。


 市場価格と自分の収入・貯金を計算しつつ、楽しめる範囲で信じたり、だまされたりするというバランスが必要ですね。だけど、それだとつまらないんですよね。熱狂して、興奮をしたいのですよ、私たちは。


 ところで、信者ビジネスは、教祖サイドばかりが「金の亡者」「詐欺師」などと非難を受けがちですが、信者もなかなかのものです。おそらく多くが冷静な判断ができない人たちで、依存的で、場合によっては「裏切られた!」と突然怒りだすことも考えられます。

 うまいだけの話はないのです。

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