定年後の三大不安「カネ・孤独・健康」を解決するに生涯現役を目指す 『定年ひとり起業』

 「定年後の三大不安」というものがあるそうです。

定年後の三大不安

カネ
孤独
健康


 ドキッとしますよね。私の場合は、特に「孤独」が響きました。

 この三大不安を解決する方法として、『定年ひとり起業』(著/大杉潤 自由国民社)で提示されているのが「85歳まで現役で働く」こと。



 また、仕事を続ければ、それに関わる仲間や人間関係ができてきて、「孤独」の不安も感じることがありません。
 さらに、働くことによって毎日、規則正しい生活が維持され、気持ちの上でも収入を得るプロとして緊張感を持って過ごすことで心身の健康にもプラスになるでしょう。

 深くうなずいてしまいました。

 とはいえ、です。
 仕事をするということは、自分が働き手として求められる人物であり続けなければなりません。
 これがけっこう難しいのです。

 この本で紹介されている「定年ひとり起業の5原則」。
1 50代または60代で起業する
2 1人で起業する
3 初期投資を抑えて低リスクで始める
4 月収5万~10万円のスモールビジネスで始める
5 長く働き続けることを最優先に

 図らずも私は当てはまる働き方をしています。
 個人事業主として開業し、自宅を事務所にして、仕入れや在庫保有を行わず、会社員時代の経験・知識・スキル・人脈をフル活用してきました。
 ただ、現実として、先細り。これは私が出版業に関係する仕事に従事しているからです。「月5~10万円レベルの収入を得るビジネスはそんなに難しくありません」と書かれていますが、実際には非常に厳しいです。

 そのため、働いていてもカネの不安は消えないわけで、むしろ「買いたたかれる」ことでストレスを感じることさえあります。
 しかし、孤独と健康を考えると、働き続けたほうがよさそうに思えるのです。

カネ(ほぼ年金戦略)


 著者は、以下の年金戦略を立てています。
1. 63歳から厚生年金の比例報酬部分を受け取る(移行措置で選択の余地なし)
2. 65歳から厚生年金のみを受け取り、基礎年金は受給を繰り下げる
3. 65歳~67歳の途中(妻が65歳になる)まで加給年金を受け取る
4. 75歳から184%に増額された基礎年金を受け取る

 驚いたのは、以下の記述。
 定年再雇用で会社員として厚生年金に加入している状態であれば、毎月の収入が28万円を超えてしまうと年金の一部または全部が支給停止(いわゆるカット)となり、その分は永久にもらえなくなります。

 厚生年金に加入し続けていると、年金カットのリスクが出てくるのです。

 この件について、ネットで検索すると「在職老齢年金」という言葉がヒットしました。
60歳以降、厚生年金に加入しながら(働きながら)受け取る老齢厚生年金を在職老齢年金といいます。年金額と月給・賞与に応じて年金額は減額され、場合によっては全額支給停止になります。

 社会保険に加入して年金を満額受給したいのであれば、年金月額と報酬月額との合計額を47万円以下に抑える必要があるようです。

 また、この本で「加給年金」という言葉を初めて目にしました。
 日本年金機構の説明を読んでも、全然理解できません。わざとでしょうか?

 ナビナビ保険の説明がわかりやすいですね。
加給年金は「厚生年金」について適用されるものなので、会社員や公務員などの第2号被保険者しか受け取ることができません(自営業者は適用外です)。
年金の繰り下げ受給には「加給年金が受け取れなくなる」というデメリットがあります。
厚生年金保険の加入期間が20年以上で、なおかつ生計を維持されている「65歳未満の配偶者」または「18歳未満の子供」がいる場合は、加給年金の申請手続きをするようにしましょう。

加給年金の申請は、最寄りの「年金事務所」または「年金相談センター」で手続きを行う必要があるので、ぜひ覚えておくようにしましょう。

 「国民年金基金」についても言及されていました。私はiDeCoを満額利用しているので、今のところは関係ありませんが。

iDeCoと国民年金基金、小規模企業共済との併用はできる?
併用できます。しかし、よく比較して自分に合ったものを選ぶのがおすすめです。
自営業の人はiDeCoと国民年金基金は併用が可能です。ただし、毎月拠出できる掛金の上限額はiDeCoと国民年金基金の両方を合計して月額6万8000円までとなっています。iDeCoが運用商品を自分で選び、その運用成績によって給付額が変動するのに対し、国民年金基金は自分が運用の指図をすることはなく、掛金に応じて給付額が決まっています。「自分の手で増やしたい」という人にはiDeCoが向いています。

また、iDeCoと小規模企業共済も併用は可能です。小規模企業共済は、自営業者が加入する退職金制度です。両方とも掛金が全額控除になるため、iDeCoと同様の節税効果を期待できます。

 上記で登場した「小規模企業共済」は、以下で詳しく説明されています。加入してから20年未満で任意解約をした場合、受け取れる共済金が元本割れを起こしてしまうので要注意。

 著書の業務形態は、ファミリカンパニー(合同会社)の社長は妻、本人は妻から業務委託を受けて仕事をするというものです。
妻⇒合同会社で仕事を受注
夫⇒夫に仕事を外注(業務委託)

 この形態については、ちょっと違いますが、母⇒受注、息子⇒業務委託というケースに遭遇したことがあります。
 合同会社にすると、大企業との取引もスムースで、さまざまな節税の仕組みを活用できて、前述の厚生年金カットも起こらないとのこと。妻が社長で、夫がフリーランスになる必要が、著者にはあったのです。

 個人事業主で働く場合は、国民年金加入者になるため、収入がいくら大きくなっても厚生年金は全額支給され、1円もカットされません。

 私自身も、会社員から個人事業主になったため、自分が会社(合同会社、株式会社)を作ったり、会社に再雇用されたりしなければ、厚生年金はカットされません。

孤独


 夫婦で毎日、仕事として会話や相談ができると著者は書いていますが、夫婦間の共通の話題・認識を持てることは孤独の解消につながりそうです。

健康


 仕事のための情報収集、つまり学び続けることが、脳トレになります。
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