「冷たい飲み物は体を冷やすからNG」「漢方薬は食前に」と決めつけなくていいと、漢方治療家が苦笑いした話

  暑い日に冷たい水を飲むと、とてもおいしく感じられます。
 ところが「体を冷やす」という理由で、冷たい物を飲んだり食べたりしてはいけないと決めつけているケースが少なくありません。

 しかし、暑い日に我慢してまで熱い飲み物や食べ物を取る必要はなさそうです。
photo/Arnie Watkins


 かつて私は雑誌の編集者として、鍋谷欣市医師の連載を担当していました。漢方についてまったく知識がなかった私は、あれこれと本を読んで勉強をしてから取材に臨みました。「やっぱり漢方のエキス剤はお湯で飲むんですよね」という質問を私がしたところ、鍋谷医師が苦笑いしながら答えました。
 「そう決めつけることはありません。水でもいいしお湯でもいい。飲みたいように飲めばいいじゃないですか」

 その後、漢方医である、東邦大学大森病院東洋医学科の三浦於菟教授(当時)を取材する機会がありました。「やっぱり漢方薬は食前に飲まなければいけないんですよね」という質問を私がしたところ、三浦教授は涼しげに答えました。
 「そう決めつけることはありません。西洋薬の場合は1日3回と決まっていますが、葛根湯については『悪寒がする。熱が上がってきたんだ』と感じたら、何回でも飲んでいいんですよ。そのほうが効果があります」

 私たちはつい、何事もマニュアル化しがちですが、おいしさや体感を確認することが大事なのかもしれません。
 下痢やガス腹、食欲不振が現れているときは、消化器が冷えている可能性があるので、知らぬ間に冷たい物を取り過ぎていないか見直す必要があります。しかし、特に体調にトラブルがなければ、暑い日にはおいしく、冷たい水を味わえばよいようです。



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