「1分間片足立ち」で体温と免疫力をアップしよう
カゼやインフルエンザにかからない、あるいはかかっても軽く済む人と、重症化する人がいます。この違いが、免疫力の強さです。
免疫力は、基礎疾患(慢性呼吸器疾患、糖尿病、慢性腎疾患、疾患や治療に伴う免疫抑制状態)の有無だけに左右されるものではありません。基礎疾患がなくても、普段の体温が36℃に満たない「低体温」の人は、免疫力が落ちています。体内に侵入したウイルスは、体温が37℃以上になると増殖のスピードが遅くなります。同時に、免疫細胞は体温が37℃以上になれば活性化します。ですから、体温は、免疫力を測るものさしなのです。
免疫にとって理想的な体温は、わきの下で測定した場合で36・5~37・1℃と、故・安保徹博士は話していました。
1957年、つまり66年前の統計で、日本人の平均体温(腋窩温)は36.8℃だと算出されていました。しかし、多くの医師が「普段の体温が36℃以下である低体温の人が増えています」と言います。
原因の一つとして挙げられているのが、食べ過ぎ。
「えっ! たくさん食べたほうが体が温まるのでは?」と思ってしまうのですが、たくさん食べると、消化のために胃腸に血液が集まります。そして、熱産生器官である筋肉や肝臓などに血液があまり流れなくなり、働きが悪くなって熱が生産されにくくなってしまうとのこと。少食を心がけたほうが、体温は高くなるわけです。
そのほか、運動不足による筋力低下、ストレスによる血液循環不良、薬(化学薬品)の飲み過ぎなども、冷えをもたらし、低体温の原因になります。
体温を上げるためには、このような冷えの原因になる生活習慣を改めることが大切です。
そして、積極的な方法として、お勧めなのはやはり運動です。
体熱を最も多く産生しているのは筋肉で、筋肉の60~70%は下半身にあります。ですから、下半身の筋肉を鍛えてふやすことが、体温を上げる早道なのです。さらに、筋肉を使うと、血流が促進されるので全身の体温が上がります。
ただ、激しい運動は心臓に負担をかけるので、注意が必要です。
安全で、しかも下半身の筋肉をじゅうぶんに使う運動として、多くの医師が勧めているのがウォーキングです。
とはいえ、冬場は寒いので、室内でできる運動として、「1分間片足立ち」を紹介します。この運動を「ダイナミックフラミンゴ療法」と阪本桂造医師が名づけられ、片足で1分間ずつ立つと、足の骨には53分歩いたときと同じくらいの負荷がかかるそうです。つまり、合計2分の片足立ちは、53分間歩いたことに匹敵するトレーニングになるということです。
片足立ちをするときには、目を開いて、体がふらつくときには、イスの背や机、壁などに手を突いて行うといいでしょう。足を高く上げる必要はありません。前方に5cmほど上げましょう。
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| イラスト/チョココス |
「1分間片足立ち」はそれぞれの足で1回ずつ、朝昼晩の一日3セット行うのが目安です。テレビを見ながらでもできるので、習慣として取り入れるのがお勧めです。
■参考資料
田坂定孝ほか、健常日本人腋窩温の統計値について、日新醫學、44-12(1957),635-638
日本運動器科学会 ダイナミックフラミンゴ療法
https://www.jsmr.org/flamingo_therapy.html

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