カゼやインフルエンザ、さらには顔のたるみを防ぐために「口呼吸」を解消しよう

 鼻は呼吸をするための、そして口は食べるための器官です。ですから、鼻でご飯を食べる人はいません。ところが、口については、自覚のないままに呼吸に使っている人がかなり多くいるのです。この口呼吸のために、カゼやインフルエンザにかかりやすくなってしまいます。

 口の穴が1つであるのに対し鼻の穴は2つありますが、その理由として、小さな2つの穴から吸い込むことで空気が入ってくるスピードが遅くなり、空気が十分に加湿されるとともに温められるからだと考えられています。さらに、空気中に含まれている菌やウイルス、ほこりなどを鼻毛や粘膜にくっつけて、排除することができるのです。こうして、外部の冷たくて、汚れて、乾燥した空気を、鼻は体にとって害のない状態にしてから肺へと送り込んでいきます。

 一方、口には空気中の病原体を取り除くようなしくみが備わっていません。ですから外部の空気がそのまま取り込まれてしまい、のどに炎症が起こったり、気道が乾燥したりします。また、病原菌・ウイルスも入ってくるために、カゼやインフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなるのです。

 さらに、鼻を使うと深くてゆっくりとした呼吸になるのですが、口だと浅くて速い呼吸になることも、実験でわかっています。

 呼吸は、意思とは無関係に内臓などをコントロールしている自律神経と密接な関係があります。浅くて速い呼吸では、自律神経の交感神経が優位になり、肩こりや頭痛、倦怠感などが起こりやすくなってしまいます。


 私たちは1日に2万回も呼吸をしています。そのため、呼吸を鼻で行うか、口で行うのかで、健康度は大きく左右されることになるのです。

 口呼吸になる原因の一つとして、子どもの頃の習慣が挙げられます。私たち人間はみんな、生まれたときには鼻呼吸を行っています。しかし、物心がつくころに鼻詰まりなどで口呼吸になると、そのまま習慣として残ってしまうことがあるのです。

 それから、肥満の人も口呼吸になりがちです。

 また、年を取ってくると、口呼吸あるいは口鼻呼吸(鼻から吸って口から吐く)が徐々に増えてきます。これは、口蓋垂(のどちんこ)付近や舌の筋力が低下したためだと考えられます。高齢者だとやせていても二重あごがよく見られるのは、筋力の低下で舌の位置が下がってきている「低位舌(ていいぜつ)」だからです。

 二重あごにはなっていなくても、あごと首との境目がわかりにくくなっている場合は、低位舌の可能性が高いでしょう。

 このように、口蓋垂付近や舌の筋力が低下して低位舌になり、口呼吸が引き起こされるのですが、口呼吸だと口がポカンと開いた状態になるため、筋力の低下にもつながります。つまり、低位舌と口呼吸は悪循環を引き起こしているのです。

 ですから、口呼吸から鼻呼吸にするには、舌を正しい位置に戻して悪循環を断ち切ることが重要です。私がこれまで取材した方法でお勧めしたいのは以下の3つ。

○あいうえおと大きく口を動かす 3セット
○舌を口の中で回す(舌回し) 時計回り・反時計回りを10回ずつ
f:id:shouchishuppan:20180122142729p:plain

○舌をべーっと前に突き出す(舌出し) 10秒間
f:id:shouchishuppan:20180122142748p:plain
 舌回し・舌出しのやり方と効果については、日本歯科大学大学院新潟生命歯学研究科機能性咬合治療学の小出馨教授の著書『舌を回して若返る』『ほうれい線やたるみがスッキリ! 驚きの美顔メソッド ベロ回し体操』をぜひお読みください。



Powered by Blogger.