深く眠るための手相マッサージ 頭脳線をもむと自律神経が整って眠れるようになってくる
手相占いに関する最も古い記録は古代インドにあると『世界占術大全』(著/アルバート・S. ライオンズ 原書房)には記載されていました。紀元前7~6世紀の『ヴァシシュタ法典』や『マヌ法典』には手相占いを規制する内容が書かれているとのこと。インドには、手を見て体調を推測したり、運気を占ったりした歴史があるのです。
そして手相占いは、インドから中国やヨーロッパへと広まっていきました。
東洋医学の診断法である「望診」では患者さんの顔や舌、姿勢などを見て、また「切診」では脈やおなかなどを触って体調を判断します。
手のひらについては、親指のつけ根の膨らみを魚腹(ぎょふく)といって、この部分が紫色になっていれば小腸に異常があると考えられているそうです。また、魚腹に弾力があれば健康で長生きし、固かったりブヨブヨだったりすると短命とされていました。
ヨーロッパでは、古代ギリシャで手相占いが発展していたと考えられています。手相占いを英語でchiromancyと表記します。chiroはギリシャ語で手、mancyは占いを意味します。
紀元前4世紀の哲学者であるアリストテレスは、『動物誌』に「長命の人の手掌には直交する2本の線条か1本の線があるが短命の人のは直交していない」と書いています。
このように洋の東西で、手相占いが発展していきました。
手相をもむ「手相マッサージ」については、ある鍼灸師から『クラナリ』編集人が伝授されたものです。自律神経と関係が深いとされる頭脳線をチェックしましょう。頭脳線がブツッと途中で切れていたり、ひげ状の細かい線がたくさん出ていたりすれば、自律神経が乱れていると考えられます。
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不眠に関係するのは頭脳線 |
手相マッサージでは、就寝前に、頭脳線を親指の腹で丁寧にもみます。そのときには、もんでいることだけに集中してください。テレビを見ながら、雑誌を見ながらなど、「ながら」もみでは効果が減ってしまいます。静かな落ち着ける場所で頭脳線をもみましょう。左右の手に1分ずつマッサージするのが目安です。
また、「手のひらがほてるが足先は冷たくなっている」という人は珍しくありません。その場合は、足の指の間で手の指を挟んで、手をぐるぐると回しながら足首回しを行いましょう。足の冷えが解消し、不眠を改善しやすくなります。
■主な参考資料
手相学
神戸女子大学・神戸女子短期大学須磨キャンパス図書館展示
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