【ほったらかし投資勉強会】マニュアル4~6 「有利なお金の置き場所」は確定拠出年金・NISA
預貯金の利子、国債の利子、株式投資で得た利益や配当金、投資信託の分配金などには、2025年時点では20.315%の税金が課されます。
税金の内訳
○所得税:15%
○復興特別所得税:0.315%
○住民税5%
100万円で始めた株式投資が、105万円に増えた場合、利益となる5万円に20.315%の税金が課されます。
5万円×20.315%=1万157円
5万円-1万157円=3万9843円→実際の利益(少な!)
株式投資や投資信託で税金が発生するのが、金融商品の売却時で、口座に振り込まれるタイミングで課税されます。自動的に20.315%に相当する金額が差し引かれた状態で振り込まれるわけです。
しかし、税金がかからない「有利なお金の置き場所」があります。有利の度合いでいうと、次のとおりです。
確定拠出年金(企業型、個人型〈iDeCo〉)>NISA
■確定拠出年金(企業型、個人型〈iDeCo〉)
企業型の企業型DCと個人型のiDeCoがあり、年金として設計された制度なので、原則として60歳になるまで資金を引き出せません。加入できるのは、20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者です。自営業者か専業主婦かなどの加入区分によって、掛け金の限度額が異なります。
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| iDeCo(イデコ)をはじめるまでの4つのポイントより |
個人型のiDeCoについては口座の運営・運用に、手数料がかかります。
加入・移換時手数料(初回1回のみ):2,829円加入者の方や企業型確定拠出年金からの移換者の方(加入者及び運用指図者)について、加入時又は移換時に手数料として2,829円をご負担いただきます。加入者の方については、初回の掛金又は企業型確定拠出年金から移換された個人別管理資産のうちから、企業型確定拠出年金から個人別管理資産を移して運用指図者となる方については、移換された個人別管理資産のうちからそれぞれ差し引きます。加入者手数料(掛金納付の都度):105円加入者の方には、手数料として掛金納付の都度105円をご負担いただきます。還付手数料(その都度):1,048円国民年金の未納月が判明した場合等、当該月の個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金を加入者にお返し(還付)する必要が生じた場合、手数料として還付金のうちから1,048円を差し引きます。
上記に加えて、信託銀行へ毎月66円の手数料を支払います。金融機関によっては、さらに手数料が取られることも。
そのほかの手数料が取られない場合は105+66=171円が毎月かかり、年額2052円となります。
年額2052円の手数料というデメリットを差し引いても、積立・運用・受取で税制優遇があります。
積み立てる掛け金には、所得税と住民税がかかりません。課税所得がなければ、当たり前の話ではありますが、掛け金の所得控除は受けられません。会社員・公務員でない自営業者などは、確定申告で所得控除の手続きを行います。
そして、運用益も課税されないため、効率よく複利で運用できます。
さらに、受取では、受け取り方によって課税額が抑えられます。
iDeCoの受け取り方には3種類があります。
○年金
年金として受け取る場合、公的年金など控除を受けられます。
○一時金
iDeCoで運用していた資産を現金化し、一括で受け取ることです。
税制上、一時金で受け取る場合は退職所得の扱いとなるため、退職所得控除を利用できます。
iDeCo以外の所得がない場合(退職金がない、公的年金の給付額が少ないなど)、iDeCoを一時金受け取りにすると退職所得控除枠をすべて活用できるため、お得です。
控除額(退職所得控除額)
20年以下 40万円×iDeCoの加入年数
20年超 800万円+70万円×(iDeCoの加入年数-20年)
○一部を一時金、残りを年金
一時金として受け取る金額には退職金控除、年金として受給する金額は公的年金など控除を受けられます。
退職金も年金も多い場合、退職所得控除内に収まらなかったiDeCoの給付額を年金として受け取ると、課税額を抑えられます。
■NISA
2014年に開始した小額投資非課税制度の愛称で、2024年から新NISAという制度が始まりました。
まとまった運用資金があれば「成長投資枠」を使います。資金を分割して投資すると、「機会損失」が発生するからです。
「つみたて投資枠」については、毎月一定額を計画的にコツコツ投資することで、将来的に大きな資産形成につながります。
今の時点で240万円以上の運用資金があるのならば、上限の240万円まで「成長投資枠」でオルカンなどを購入し、残りを「つみたて投資枠」に回すということになるでしょう。
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| 『ほったらかし投資術』より |
最後に、現在の貯蓄額が1000万円の4人世帯(夫は企業年金のない会社員、妻は自営業者)と、現在の貯蓄額が300万円の18歳の大学生で実行するケースを考えてみます。
※現実的な数字ではなかったので、別記事では調査結果をもとにケースを考え直します。
ほったらかし投資術 4人世帯の例
1 6カ月分の生活資金を192万円を普通預金に入れ、808万円を運用に回します。
1000万円(貯蓄額)-192万円(生活資金)=808万円(運用資金)
2 「最悪の場合1年後に3分の1程度損をするかも知れないが、同じくらいの確率で4割儲かる場合」を考え、600万円をリスク資産とします。
〇投資額が600万円
最悪:200万円が減って400万円
最高:240万円が増えて840万円
長期投資を行った場合に1年当たりで増えると見込まれる:30万円
808万円(運用資金)-600万円(リスク資産)=208万円(無リスク資産)
3 無リスク資産208万円のうち、100万円を個人向け国債変動金利型10年満期に、108万円をネット銀行の金利の高い定期預金にします。
※月々の収入については無視しています。
(2万3000円+6万8000円)×12カ月=109万2000円(iDeCo)
600万円-109万2000円=490万8000円→NISA成長投資枠へ(1人当たり上限240万円)
490万8000円-240万円×2人分=10万8000円→NISAつみたて投資枠へ
ほったらかし投資術 18歳大学生の例
1 親元で生活しているため、貯蓄額すべてを運用に回せます。
300万円(運用資金)
2 「最悪の場合1年後に3分の1程度損をするかもかも知れないが、同じくらいの確率で4割儲かる場合」を考え、150万円をリスク資産とします。
〇投資額が150万円
最悪:50万円が減って100万円
最高:60万円が増えて210万円
長期投資を行った場合に1年当たりで増えると見込まれる:7万円5000円
300万円(運用資金)-150万円(リスク資産)=150万円(無リスク資産)
3 無リスク資産150万円のうち、100万円を個人向け国債変動金利型10年満期に、50万円をネット銀行の金利の高い定期預金にします。
4・5 リスク資産の150万円は、18歳のため、NISA成長投資枠でオルカンを運用します。



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